鼻が詰まると眠れないし、勉強にも集中できない。耳鼻咽喉科が専門の松根彰志先生に自宅でできる対策を聞いた。(野口涼)

Q. 風邪、アレルギー性鼻炎、花粉症などによる鼻づまりに悩んでいます。薬が手元にないとき、自分でできる対策はありますか。

A. 生理食塩水による鼻うがいが効果的です。

専用の洗浄機で鼻うがいを

受験シーズン本番。鼻詰まりで頭がぼーっとしてしまうのが悩みなら、効果的なのは鼻うがい(鼻洗浄)です。

冷たい水や真水で行うと鼻が痛くなるので、ぬるいお湯に塩をひとつまみ入れた生理食塩水を使うようにしましょう。専用の洗浄機を使うと簡単です。

鼻の粘液を温めるのも有効

温熱療法も有効です。鼻の粘膜温めると血流がよくなり、鼻が通ります。

水蒸気が出るスチームなどがなければ、お風呂場で湯気を吸い込むだけでも大丈夫。

温かい蒸しタオルを顔の上に乗せ、息をスーハーしてもいいでしょう。

鼻のなかの温度を上げるには足湯も効果的。勉強するときカイロなどで足だけ温めてもいいでしょう。

脇の下を圧迫して鼻を通す

鼻を通すツボがあるのは脇の下。枕などで圧迫すると、圧迫したのと反対側の鼻が通るようになります。

ただし両方を圧迫すると両方の鼻が詰まってしまうので要注意。片方の鼻だけが詰まっているというときは試してみるといいでしょう。

眠くならないアレルギーの薬も

最近は飲んでも眠くならないアレルギー薬が増えてきています。

鼻噴霧用のステロイドなども一定の効果があるので、鼻詰まりがひどい人は耳鼻咽喉科に相談してください。

まつね・しょうじ

日本医科大学耳鼻咽喉科教授。日本医科大学武蔵小杉病院耳鼻咽喉科部長。日本耳鼻咽喉科学会・日本気管食道科学会・日本アレルギー学会専門医。