辛い鼻水や鼻づまり、目のかゆみをもたらす花粉症。対策や治療法を耳鼻咽喉科が専門の松根彰志先生に聞いた。(野口涼)

Q.花粉症になる人とならない人、どんな違いがあるの?

A.遺伝や体質によって、なりやすい人となりにくい人がいます。

花粉症のなりやすさは体質で決まる

花粉などのアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)が体内に入ると、体内で「IgE抗体」が作られます。 アレルギー症状とは、このIgE抗体による作用なのです。

同じように花粉を吸い込んでも、花粉症になりやすい人となりにくい人がいるのは、体質的にIgE抗体が作られやすい人と作られにくい人がいるからなのです。

花粉症の人は、ぜんそくやアトピーにもなりやすい

スギ、ヒノキ、ダニ……どのアレルゲンに反応するかは人それぞれ。

ただし、一般的に花粉症になりやすい人はぜんそくやアトピーなどの類似疾患になりやすいとも言われています。

また、花粉症のなりやすさには遺伝の影響があることが追跡調査によって証明されています。

まつね・しょうじ

日本医科大学耳鼻咽喉科教授。日本医科大学武蔵小杉病院耳鼻咽喉科部長。日本耳鼻咽喉科学会・日本気管食道科学会・日本アレルギー学会専門医。