言葉を受け取る相手の気持ちを考えて発言するべき

SNSでの誹謗中傷被害が拡大してしまう原因の一つが、SNSの匿名性にあります。名前や顔を隠せる分、面と向かっては言えないような言葉を発信してしまい、人を傷つけてしまうことがあります。

ただ、名誉毀損(きそん)にあたるような誹謗中傷には、被害者は発信者の名前や住所などの情報開示を請求することができます。匿名であるからこそ、言葉を受け取る相手を思いやる心を大切にしましょう。

見て見ぬふり 悪意がなくても加害者になる

SNSでの誹謗中傷は、匿名であるという点でとても悪質だと思います。自分の素性を隠して、好き勝手に言いたい放題。傷つけた側はすぐ忘れてしまうかもしれませんが、傷つけられた側は一生忘れることはできないでしょう。

また、気を付けなければいけないのが、加害者は「悪意を持った人」だけではないということです。見て見ぬふりをした人、悪口や悪いうわさを何も考えずに広めた人。悪意が無くても、これら全ての人が加害者です。これはSNSを使う上で決して忘れてはいけないことだと思います。

便利でたくさんの人とつながることができるツールだからこそ、正しい使い方や顔の見えない相手を思いやる心を一番大切にしなくてはなりません。(あまおう=2年)

相手の気持ちを考えて発言しよう(写真はイメージ)

相手が言葉を受け取ったときの表情を考えて

見たことも話したこともない人から、心をグサッと刺すような言葉も投げかけられるのが今の社会です。匿名だから許される、そんなことはあってはならないことだし、法律で取り締まるべきものだと思います。ですが、本田圭佑さんもSNSでおっしゃっていたように誹謗中傷はやるなと言ってもなくならないと思います。毎回たくさんの誹謗中傷を取り締まるわけにもいきません。

私は、SNS上での発言にもっと責任と相手の気持ちを考えることが必要だと思います。会って話すことができないからこそ、相手がその言葉を受け取ったときの表情などを考えるべきです。その努力が足りないのであればSNSを使って発言をせずに会って話すべきだと思います。(Emma=2年)

「匿名だからやった」ルールを守ってほしい

私は、SNSでの誹謗中傷はとても汚いことだと思います。SNSは匿名で、気楽に自分の考えを発信することができます。しかし、その気楽さゆえに、人の悪口等を投稿する人もいます。私は知人に、SNS誹謗中傷をした人がいたので、話を聞いてみました。

するとその知人は、「匿名なのでやった」と話していました。面と向かって言えないようなことでも、普通に言えてしまうのがSNSの怖さなのです。そのことがわからない人たちにSNSを使う資格があるはずがありません。

高校生の私たちにできることは、SNSのルールをしっかり守るということです。みなさんが守ればこのような事件は起こりません。私たち一人ひとりが意識していきましょう。(まろ=2年)

教育の場で啓発活動が必要なのでは

SNSで誹謗中傷のエネルギーを少しでも減らすためには、どのようなことが必要なのでしょうか。高校生記者からは、教育の場でネットリテラシーについて学ぶ機会を作ることや、誹謗中傷への啓発活動を行うことなどの意見が挙げられました。

投稿した先に何が起こるのかを想像する力が大事

SNSは私たち高校生世代にとっては、生活になくてはならないツールになっています。人と人とのつながりの場にもなっているからこその問題点の一つが「SNS誹謗中傷」です。バレないだろうと安易な考えで誹謗中傷を行う人たちは、その行為が「指殺人」と言われても悲しいことにピンとこない人たちなのかもしれません。

これからの情報化社会でSNSを見ない、黙認することだけでは解決できない問題です。法律を改正して罰することや、幼少期からのSNSでの道徳観やネットリテラシー教育が必要ではないかと思います。そして一番大事なことは、投稿した先に何があるのか、何が起こるのかを想像する力を養うことではないかと私は思います。(りこ=3年)

教育の場での徹底的な啓発活動が必要

私はSNSでの誹謗中傷について、今だからこそ私たち一人ひとりがしっかりと考えなければならない課題だと思います。なぜなら、今の世の中ではインターネット上での誹謗中傷は頻繁に起こり、有名人から一般人までの幅広い人たちがインターネット上のありとあらゆる場所で誹謗中傷されているからです。

今では、小学生のいる家庭はすでに多くの親がスマホを所持させているところが多いです。小学校などの教育の場所で徹底的にインターネットのルールを説明する講習会を定期的に開き、SNS上での誹謗中傷を減らしていく活動をしなくてはならないと思います。また、子どもだけではなく、大人ももう一度SNSの使用方法をしっかりと考えなければならいと思います。(朝倉七緒=2年)