私は化粧をしたくありません。化粧を禁止する高校が多いのにもかかわらず、大人になると化粧は「身だしなみ」に変化していくと知り、戸惑い、違和感を覚えました。(高校生記者・美久=2年)

大人になるとなぜ化粧は身だしなみなの?

私の学校では、ふだん化粧が禁止されているわけではありませんが、式典などの際は禁止です。学校空間では化粧をしないことが良しとされるのです。

妹の化粧品。妹は化粧が好きです

一方、大学生活や就職活動では「女性は化粧するのが身だしなみ」とされ、就活メイクの方法も詳しく紹介されています。このギャップに、私は戸惑いを感じました。

「私は化粧したくない」けれど…

私は化粧をしたくないと考えていますが(自分の素顔に自信があるわけではありません)、雑誌で大学生向けのメイク特集が組まれたり、YouTubeでは「お仕事メイク」などの動画が投稿されていたりと、大学や社会では化粧をしないと「常識がない」と見なされる圧力を感じます。雑誌では常識や礼儀は、化粧に関係するのでしょうか。もしそうなら、化粧をしていない男性はどうなるのでしょうか。

他方で、化粧を楽しむ人もいます。化粧は自己表現の一つであり、それを楽しむ自由は尊重されるべきです。ただ、化粧が義務として強制されるのは問題があるように感じます。

化粧した「男子だけ」をからかう教員

男性が化粧をすると、まだ受け入れられにくい風潮がある、というダブルスタンダードもあります。

私のクラスには化粧をしている男子生徒がいますが、家庭科の先生から「その顔は何?」と冗談めかして言われたことがありました。その日は式典もなく、校則違反はしていません。周囲のメイクをした女子生徒には、そうした発言はありませんでした。

自分の好きな見た目を選べる社会になってほしい

私は、化粧をするかしないかは、それぞれの自由であるべきだと考えています。清潔感があり、周りに迷惑をかけていないのであれば、化粧の有無で人を区別する必要はありません。

化粧をする人もしない人も、どちらも尊重される社会になってほしいと思います。全ての人が、自分の好きな見た目を選べることが当たり前になることを願っています。