熱中症に詳しい清水敬樹先生(多摩総合医療センター)に、熱中症対策を聞いた。(野口涼)

Q. 教室にクーラーがなくてつらい…

A. 肌着選びを工夫してみよう

 

休み時間に手を水につける

クーラーのない教室で授業を受けざるを得ないこともあるのではないでしょうか。そんなときは涼しさを感じられる服装と、小さな工夫で乗り切りましょう。

例えば、プロ野球の選手は、汗をかいたらまめに着替えることを徹底しています。高校生でそれが難しければ、ゆったりとした風通しのよい服装を心がけること。同様に肌着も肌に密着しないものがおすすめです。いくら冷感を感じる肌着を身に着けていても、汗をかいたまま体に密着した状態だと問題です。太陽光から熱を吸収する黒っぽい服も避けた方がいいでしょう。

それでも暑ければ、首や脇の下を冷えピタなどの冷却シートで冷やすのも効果的。休み時間に洗面所の水で手を冷やすだけでも、涼しさを感じることができます。

 

清水敬樹先生

しみず・けいき 東京都立多摩総合医療センター 救命救急センター長。日本救急医学会の熱中症および低体温症に関する委員会委員長を務める。