周りの友達と比べて、「私にはできない」など、劣等感をもってしまう人は自分に価値があると思える自己肯定感が低いのかも。ポジティブに生きるための心理学の専門家に、自己肯定感を高めるコツをアドバイスしてもらった。(中田宗孝)

Q.「自分にはできる」と思えない。「自己肯定感」を高めるための考え方を教えてください。

 

A.何かを頑張ったとき、性格の強みを思い出してみよう。

自分の良い面よりも悪い面、足りないところばかりに目を向けて「自己肯定感」を下がってしまいがちな人がいます。「自己肯定感」を育むには、自分の強みを見つけ、その強みを勉強や部活の場で活用していくことです。

自分の強みというと、人よりも詳しい趣味、成果を挙げた得意な分野を連想するかも知れません。もちろん、そのようなスキル系も自分の大きな強みですが、常に感謝の気持ちを持っている、愛情深い、忍耐力があるといった「性格的な強み」も、自分の武器となるのです。「忍耐力なんて誰でも持っている」なんて思われがちですが、実際は他の人よりも優れていることがあります。

自分が何かで頑張った時に、活用したであろう性格的な強みを思い出してみてください。その強みを活用して「自己肯定感」を高め、自分のできることを増やしていきましょう。

 

久世浩司さん

くぜ・こうじ ポジティブサイコロジースクール代表。大垣北高校(岐阜)卒。慶應義塾大学卒業後、一般企業に勤務。その後、レジリエンスを活用したスクール設立や企業人材の育成に従事。「『レジリエンス』の鍛え方」(実業之日本社)など著書多数。