「隣の席の友達に疲れた」とてもおしゃべり、授業中も話尽きず 気持ちの伝え方は

あなたは友達との距離感に悩んだ経験、ありませんか？　臨床心理士でスクールカウンセラーの大倉智徳さんに、読者の高校生からLINE公式アカウント「高校生新聞編集部」に寄せられた「おしゃべりな友達に疲れた」という悩みに答えてもらいました。

【お悩みおしゃべりな友達に疲れた

とてもおしゃべりな友達がいます。話題が尽きないので楽しいのですが、ずっとしゃべってくるので、だんだん疲れてきます。先日、席替えで隣の席になり、授業中でも質問や先生が言ったことへの感想などをずっと話してきます。

先生に注意されたことはありませんが、友達の話を聞いていて先生の話を聞けず、質問に答えられないこともありました。正直、少しうっとうしいなと思ってしまう時もあります。どうしたらいいですか？（小梅・高校1年女子）

「我慢し続ける状況」はよくない

仲が良い友達でも、距離感に戸惑う時があると思います。友達が話し好きで、一緒にいると楽しい。けれど、授業中に話しかけられるのは困りますよね。我慢を続けるのはよくないです。

まず、授業中に先生の話を聞き逃してしまう状況は、変えないといけません。友達が授業中に話しているのは、他の人の迷惑にもなり、誰にとってもメリットがありません。すでに友達に言っているかもしれませんが、状況を変えるために、話しかけるのを止めるように分かりやすく伝えましょう。

「話しかけないで」と明確に伝える

「話していると楽しいんだけど、授業中に先生の話を集中して聞かないと分からなくなっちゃうから、話しかけないでほしい」と、友達に伝えてみてはどうでしょう。

相手の気持ちを考えつつ、自分の気持ちを伝えるのが大切です。自分はどうしてほしいと思っているのか、明確に言葉にすることを心がけるといいでしょう。

「なぜ話しかけてくるのか」考える

なぜ友達はそこまで話しかけてくるのか、考えてみてもいいでしょう。面白いと思ったらすぐ口にしたくなるタイプかもしれませんし、人との関係を過度に気にして、気を引きたい気持ちが前に出てしまうタイプなど、いろいろ考えられます。

小梅さんの友達は、すぐ口にしたくなるタイプかもしれません。もしそうだとしたら、授業中のお話も、なかなか止まらないかもしれません。別のタイプであっても、小梅さんが授業中は学習に集中する姿勢を示す必要があります。

授業中は「返事をせず黙る」

授業中の行動を意識して変えましょう。話しかけられても、先生や教科書・ノートに視線を向け続けたり、返事をせずに黙っていたりするなど、言葉以外でも意思を示してみましょう。

いかに授業にだけ集中するか、工夫が必要かもしれませんね。「先生の声だけに集中する」「ノートをていねいに書くのを意識する」など、何に気持ちを向けるのか、具体的にしてもいいでしょう。

友達と距離を置くのも手

授業中以外に、うっとうしいと感じてしまう時はありますか？　たまには一人で静かに過ごしたいこともありますよね。一人だけの用事を作って友達から離れたり、他の友達と過ごす時間を作ったりするのを試してみてもいいと思います。

自分も友達も大切にする距離感が、小梅さんにとってどういうものなのか、具体的にイメージを作って、言葉や行動で示してみてください。

大倉智徳さん

おおくら・とものり　2002年からさまざまな公立高校でスクールカウンセラーを務める。現在は、小中学校などにも勤務

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