女優・モデルとして活躍中の久間田琳加さんが、全国の高校生から届いた「新しい環境で緊張を和らげる方法」「友達付き合いの悩み」といった質問に、自らの実体験エピソードを交えながら親身に答えてくれました。(取材・小倉優月=高校生記者、構成・中田宗孝、写真・幡原裕治)

緊張しやすい自分を受け入れる

―高校生からの質問です。「4月からの新たな環境や初対面の人との関わりにとても緊張しています。緊張を和らげる方法を教えてください」

私も心配性で「緊張しい」なんです。深呼吸など、いろいろ試してはみたんですけど何も効かなくて、今も緊張する場面では、しっぱなしです。

久間田琳加さん(スタイリスト:Toriyam悦代(One8tokyo)、ヘアメーク:Mien (Lila))

そんな私は、緊張する自分を「自分の中で受け入れる」ことにしたんです。「毎回緊張するんだからしょうがないよ」と。緊張するのは、100%の力を発揮する自分を求めてしまうからだと思うんです。でも90%できたら、自分自身を褒めてあげる。そんな心持ちでチャレンジしてみると、「緊張してたけど、意外とできたちゃったかも!」と思える機会が徐々に増えていきました。

友達に声をかければ世界が広がる

―続いて友だち付き合いの相談です。「私は多くの人と話したいから、いつメン(固定の友だち)がいなくて、授業で二人組を作るときに困りがちです。でも決して一人で過ごしたいわけではないんです。アドバイスが欲しいです」

相談者の高校生の方は、自己分析がしっかりしていて、すごく自分のことを理解していると感じました。私がまず伝えたいのは、そんな自分の気質を後ろめたく思わないでほしいです。とても素敵なスタンスだと思うし、それがこの方自身の大きな魅力になっているはずです。だから、そのまま変わらずにいてほしいですし、あなたの良いところに気がついてくれる人たちが今後どんどん現れてくる!

そして、あなたから友だちに声を掛けられれば、自分の世界がもっと広がるとも思います。私の高校時代は、どちらかと言えば誰かに声を掛けられるのを待っているタイプでした。「もっと積極的になれば良かったな」って振り返ることもあるんです。周りのみんなもあなたが声を掛けてくれるのをきっと待っています。

9年間伸ばした髪をばっさりカット

―映画『おとななじみ』は、同名漫画が原作の実写化作品。出演オファーを受けたときの気持ちをお聞かせください。

原作ファンが大勢いる作品なので、その方々に応援してもらえるような演技をしたいと思いました。演じる役柄のビジュアルを原作に少しでも近づけたくて、9年間伸ばし続けていた髪を約20㎝カットしたんです。

 

「絶対に髪を切るのはNG!」と周囲に伝えていた私が、この作品の出演依頼があったときに不思議と何の抵抗もなく、役柄に寄せるため、自分の意志で髪を短くしようと思えたんです。実際に髪を短くしてみると、冬場はとても首元が寒いことに気がついちゃいました(笑)

―作品にかける強い思いが生まれるきっかけがあったのですか。

これは直感的なものなのですが、映画「おとななじみ」が、自分の中でターニングポイントの出演作になるだろうなと感じたんです。この作品で、女優として新たな自分を見せたい、自分のカラを破り、すべてをさらけだした演技をしたい。そんな気持ちを抱いて撮影に臨みました。

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高校生新聞編集部LINE公式アカウントとお友達になってから、「久間田琳加さん色紙希望」と明記の上、「学校名・学年・性別・記事の感想」をメッセージに書いて送ってね。応募資格は高校生・中学生に限ります。6月19日締切。当選者には編集部からメッセージでお知らせします。

くまだ・りんか

2001年2月23日生まれ、東京都出身。2012年よりモデルとして芸能活動を始め、現在はファッション誌「non-no」の専属モデルを務める。2015年、女優デビュー。主な出演作は、ドラマ「マリーミー!」「青春シンデレラ」「ブラザー・トラップ」など。現在放送中のWOWOWドラマ「ながたんと青と-いちかの料理帖-」、3/30より全世界配信中のNetflixドラマ「君に届け」に出演中。

映画『おとななじみ』

幼いころから自宅が隣同士だった幼なじみのハル(井上瑞稀)と楓(久間田琳加)。時は経ち、24歳になった2人は、ひとり暮らしを始めるものの、同じアパートの隣同士に住んでいた。楓はハルに片思い中だが進展なく、ズボラな彼の日常生活の世話を焼きすぎてオカン化していた。そんな幼なじみとの関係に業を煮やした楓は、ハルをあきらめようと決意するのだが……。配給:東映。5月12日(金)より全国公開。

(C)中原アヤ/集英社 (C)2023「おとななじみ」製作委員会