読者の高校1年女子・みのはさんは、高校入試を目前に控えた今年2月、兄が新型コロナに感染し、濃厚接触者として隔離生活を経験しました。当時どのように過ごしたのか教えてもらいました。

高校入試直前に兄がコロナ感染

今年2月、私の高校受験の直前、高2の兄が新型コロナに感染しました。本来なら、兄とは自宅内で完全隔離の必要がありましたが、それは難しい状況。保健所に相談すると、遠い場所のホテル療養しかないという連絡を受けました。

しかたなく、自宅内で半隔離状態で過ごすことに。両親には兄になるべく接触しないでもらい、タオルなどは別に用意。マスクの二重着用、トイレの消毒などの対策をしました。

コロナ感染対策でマスクは二重に。タオルなども工夫(写真はイメージ)

我慢重ねストレスのたまる日々

隔離期間中、濃厚接触者の私はもちろん外出禁止。塾の授業はオンラインになりました。プリントのPDFがギリギリに送られてきて授業に間に合わないなど、オンラインならではのトラブルが起き、なかなか大変でした。

私は「志願変更を絶対にしない」と心に決めていましたが、志願変更の期間は隔離中に過ぎ、本命の公立校の倍率が高くてもどうにもできません。

友人と会えて前向きに

「私は何も悪くないのに……」と兄を責めたくなったこともありました。ですが、「家族にはイライラをぶつけてはいけない」と我慢。ストレスはかなりたまっていきました。

隔離期間中に読んでいた雑誌や小説。やすらぎを与えてくれました

滑り止めの私立高校入試の前日、幸いにも私の隔離生活が終わり中学校に登校。友人と話ができて気持ちが明るくなりました。「絶対に本命の公立高校に受かろう」と強い気持ちを持てました。

学校に行ってストレスを発散できず入試を迎えていたと思うと、結果はどうなっていたか。「私は本当についていたな」と今でも思います。

入試前、気を緩めないで

本命に合格できたので結果オーライですが、「コロナがなければ……」と恨みもしました。そして、身近なところから新型コロナウイルスやその他感染症の脅威はやってくるのだと実感しました。ちなみに、兄は後遺症に悩まされることはありませんでした。今では「アンタのせいで高校受験がギリギリだったんだからね!」と笑い話に昇華できています。

何度も言いますが、「私たちはまだ、ついていた」のです。受験や行事、大会……大事なことが迫っていればいるほど、新型コロナウイルスやその他感染症のリスクを重くとらえ過ごしたほうが賢明だと思います。気は絶対に抜かないでほしいです。 (高校1年女子・みのは)

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