新型コロナウイルスの流行で、制限された高校生活。修学旅行の中止で「すべてが諦めモード」だった私を変えたのは、担任の先生の言葉でした。今振り返ると、私にとっては「コロナ禍だからこそ得られたこと」もありました。(高校生記者・かな=2年)
時間の使い方を意識、自己管理能力UP
新型コロナウイルスが流行し始めた頃は、ほとんどの学校が休校になり、「おうち時間」が増え、自分自身を見つめ直す時間が増加。自由な時間が増えたからこそ、自己管理能力が上がったと感じます。
例えば、オンライン授業中は、通学にかかっていた1時間で、苦手科目を復習。いつ登校が再開するかわからないからこそ、常に生活リズムを保ち、早寝早起きなど健康を重視した生活を送るように意識しました。コロナ禍により「自分のためにどのように時間を使うのが良いのか」を考えるきっかけを得たのです。
修学旅行が中止、諦めモードに…
登校が始まってからも、コロナ流行前と同じ生活は送れません。学年でコロナ感染者が出てはオンライン授業に切り替わり、行事も軒並み中止。一番ショックだったのは、修学旅行の中止です。3年間の思い出作りに、班決めや部屋決め、訪問場所などクラスで1カ月ほどかけて考えていたのに……。
不確実な毎日を送っていると、何も期待することもなくなり、私を含めクラスの中でも全て「コロナだからしょうがない」という雰囲気が当たり前のようになりました。
毎日を工夫して楽しむ気持ちが大事
しかし、その時に声をかけてくれたのが、担任の先生。「先生として生徒に諦めてもしょうがないと思われるのが一番嫌い。ただ、全てを実現させるのは難しい。その状況の中でどれだけ自分たちが楽しめるのかが大事だ」。この言葉でコロナ禍での生活の捉え方が180度変わりました。
私はポジティブに考えられるようになり、「コロナ禍だからこそ得られること」を探すようになりました。
コロナ禍で得た一番のことは「どうしようもできない状況に置かれた中で、どのくらい工夫をして毎日を楽しめるかということこそが、人生を楽しむ方法なのでは」と気が付けたことです。
みなさんもぜひ、コロナ前の生活と今を比べるのではなく、今の生活の中で楽しいことを探してみてください。コロナ禍で得られたものが見えてくると思います!