野村姫花さん(岐阜・岐阜商業高校3年、簿記部)は、合格率約15%の難関資格「日商簿記1級」に合格した。「高1の8月から合格を目指して勉強した」という野村さんに、勉強計画の立て方や勉強法を聞いた。

【時間管理】常に先を見越して細かく計画

1年生の8月から勉強をスタートしました。平日は授業に加え、放課後3時間半は勉強していました。試験日から逆算し、「今月までにこの論点は終わらせなければいけない」などと、常に先を見越して計画を立てていました。ぼんやりと計画を立てていると、結局勉強も中途半端になってしまうため、「一日」「一週間」とできるだけ細かく計画を立てていました。

野村姫花さん(写真・学校提供)

【テキスト・問題集の使い方】間違えをまとめたノートを活用

インプットでは、間違えたところや苦手論点をまとめる「簿記ノート」を作っていました。登下校のバスの待ち時間や休み時間など、少しのスキマ時間を見つけては眺め、簿記に触れる時間をできるだけ長くとれようにと心がけていました。

アウトプットでは、「最後まであきらめない信念を持つ」のを大切にしていました。難しい問題だと解くのを諦めてしまいがちですが、解き続けると意外にするっと答えにたどり着ける時があります。どんな問題も最後まで信念を持って解くことが私自身、一番の飛躍の鍵だったと思います。

「簿記ノート」を作ってスキマ時間に眺めていた

【モチベーションの維持は?】親や先生に感謝したい心で挑んだ

私はモチベーションが低く、やる気も根性も弱いです。勉強のために朝早くからお弁当を作ってくれる親や、学習に気にかけてくださる先生方のことを考えたら、頑張らなければならないと自然に思えました。

親や先生方に日々の感謝を伝えるためには、「私が一生懸命勉強に取り組み、結果を出すこと」だと考え、己の弱さに負けそうになっても耐えられました。

母親が作ってくれたお弁当(写真・学校提供)

【壁にぶつかった時は】「昨日の自分」と比べてみる

周りよりも自分の点数が低い時に、不甲斐なさを抱きつらかったです。ですが、周りを見るのではなく、「自分は昨日より成長したか」と自身にフォーカスを当てられるようになった時から、簿記が楽しくなり成長しました。

周りと比べるときりがないし、いかに自分との戦いに持っていけるかが、合格する上での大切なポイントになってくると思います。

【資格をどう生かす?】次の資格取得の原動力に

今は税理士試験・公認会計士試験合格を目指し勉強中。今回の合格は一生の宝ものであり、誇り。今後の勉強を乗り越える原動力にしたいです。合格に至るまで、嬉しさも苦しさもたくさんあったので、今後の簿記1級受験者や後輩などの励みになるよう、自分の体験談・学習方法を伝えていきたいです。

【一級を目指す人へ】「絶対に受かる」信念で

勉強量が多く、どうしても大変さを感じてしまうけれど、大変さと同じくらいの達成感を味わえる素晴らしい試験です。間違いなく私の視野を広げてくれたのは、この日商1級だと思います。

「受かったらいいな」じゃなく、「絶対に受かるのだ」と心に決めて勉強し始めた時から一気に簿記の力は身についていくはずです。