新型コロナウイルス感染症の5類引き下げ、マスク着用の自己判断など、どんどんコロナ対策が緩和されています。コロナの流行で広まった「黙食」に対し、皆さんはどう思いますか? 黙食を経験したことで、複数人での食事が苦手になってしまいました。(高校生記者・わっちょ=2年)

黙食で「複数人での食事」が苦手に

私は複数人で食事をすることが苦手です。苦手になったのは、コロナ禍で黙食の機会が増えたからだと思います。

黙食を呼びかけるポスター

静かに食べることで、自分のそしゃく音が周りに聞こえていないか過度に気になるようになってしまいました。会話をしながらどうやってご飯を食べたらいいか、よく分からなくなりました。「口の中が見えていないかな」「食べ方、汚くないかな」「飛沫が飛んでいないかな」と、いろいろ気にしてしまいます。

そしゃく音が気になってストレス

中学では机と机を離して黙食するスタイルでしたが、高校では校内の自分の好きな場所で自由に食べる形式。コロナ対策が生徒に呼びかけられたものの、みんな友達と談笑しながら食事をしていました。

他の人と一緒に食べることがストレスに

私は自分だけ一人でお昼を食べることが恥ずかしくて、はじめは無理をして友達と一緒に食べていました。でも、みんなと食事をするときに自分のそしゃく音が気になってしまうため、口に入れたものをすぐに飲み込みがちになり、食後は腹痛が止まらないこともありました。人と食べることがどうしてもストレスとなり、友達とご飯を食べることを避けるようになりました。

楽しい食事時間を取り戻した

一人で食べている自分を惨めに感じていました。しかし、なぜ一人で食べるのが嫌なのか考えたところ、「寂しい、本当は友達と一緒にお昼を食べたい」と思っているのではなく、「周りの目が気になるだけ」ということに気づきました。

この気づきによって、自分の好きなように食事をすることに対する嫌悪感もなくなりました。今は耳栓をして周りの声が気にならないようにしながら、一人での悠々自適な昼食を楽しんでいます。

私は苦手なことを無理して改善しようとしていましたが、苦手を受け入れてそのままでいることも大切なんだと思いました。コロナ禍で、皆さんの食事観はどう変わりましたか?