人気グループ「Hey! Say! JUMP」のメンバーとして活躍する山田涼介さん。俳優としては話題作に出演を重ね、好演を続けています。そんな山田さんに、「努力し続けるのがつらい」「自分の取り柄が見つからない」といった、切実な悩みを抱える高校生たちへの助言をもらいました。(文・中田宗孝、写真・玉井幹郎)
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自分のペースを見つけて

―高校生からの質問です。「部活や勉強での目標達成に向けて頑張っているのですが、それがつらくなることもあります。どうすれば山田さんのようにストイックに努力し続けられるのでしょうか?」

公私にわたり、何もかもストイックに取り組んでいるわけではないんですよ。僕も肩を張って頑張らなくてもいいかなと思うことはあって、抜けるところは適度に抜いているんです。

ただ10代のころは、精神的にも未熟だったし、すべてに頑張りすぎちゃうことはありました。それで自分が壊れそうになって、「このままじゃダメだ」と感じてから「もっと気楽に構えよう」って意識を変えたんです。

今の僕が一番こだわるのは「まわりに左右されず、自分のペースを崩さない」ことなんです。まずは“自分のペース”を見つけてみてはどうでしょう。

自分探しは焦らずにね

―「『自分らしさ』や『取り柄』が見つけられなくて悩んでいます。どうすれば自分のキャラクターを見つけられますか?」

それで悩んで“自分だけ置いてきぼり”な感覚になっているかも知れないけれど、焦る必要はないですよ。「自分らしさって……」「何が自分の取り柄だろう……」と、悩んでいる時間の方が大事だと僕は思う。悩んで悩んで導き出した、行動してたどり着いた答えがあなたらしくあれば、それが答えになるんです。

高校生のうちに自分のキャラや取り柄が見つからなかったけれど、社会人になって、自分の好きなモノに触れて、仕事として極めていく中で“らしさ”を見つけることだってある。だから焦らずに、答えを探し続ける過程を大切にしてください。

死んだ怪獣って、どうなるの?

―主演した空想特撮エンターテイメント映画「大怪獣のあとしまつ」。死んだ大怪獣の死体の処理をどうするかというユニークな物語ですね。

(怪獣映画を見たことがある人であれば)気になっている人は気になってた題材ですよね。僕自身も「そうきますか。言われてみれば確かに!」なんて不意を突かれたし、どんな物語になるのか興味をそそられました。

大怪獣の死体処理の任務にあたるアラタ隊員を演じた山田さん

今作では、VFX(視覚効果)やグリーンバックでの撮影が多く、大怪獣が目の前に存在するかのようにイメージしながら演技をしたのですが、完成した映像を観て、僕が想像していた以上の怪獣のスケール感に圧倒されましたね。「でかっ!」って(笑)

綿密な脚本、真面目に演じきった

―大怪獣の死体処理の任務にあたる特務隊のアラタ隊員をどう演じましたか?

台本に書かれたせりふの一字一句変えちゃだめだったり、振り返るタイミングなど細かい動作の一つ一つがしっかり決められていたりして、監督の強いこだわりを感じる撮影現場だったんです。その中で自分がアラタとして、どう生きていこうかと考えるのは楽しい試みでした。

アラタはどんな事態でも自らの考えがブレることなく、与えられた任務を真面目にまっとうする青年。なので、僕も真面目に演じきることを心掛けました。

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高校生新聞編集部公式LINEアカウントと友達になってから「山田涼介さん映画グッズ希望」と明記の上、「学校名、学年、性別、記事の感想」をメッセージに書いて送ってください。応募資格は高校生・中学生に限ります。4月19日締め切り。当選者には編集部からメッセージでお知らせします。

大怪獣のあとしまつ

 

人類を恐怖に陥れた巨大怪獣が突然死し、国全体が安堵に包まれていた。だが、全長380mもある大怪獣の死体処理をめぐり、政府は手を焼くことに。さらに、大怪獣の死体の腐敗によりガス爆発の危機が迫っていると判明する。特務隊員の帯刀アラタ(山田涼介)に、大怪獣の死体処理の任務が下されるのだが……。 企画・配給:松竹 東映 2月4日(金)より全国公開。(C)2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会

やまだ・りょうすけ 1993年5月9日生まれ。東京都出身。2007年、8人組アイドルグループ「Hey! Say! JUMP」のメンバーとしてデビュー。グループ活動と並行して、俳優業やYouTubeゲーム実況配信などを行う。15年、初主演映画「暗殺教室」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。主な出演作は、映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」、「鋼の錬金術師」、「燃えよ剣」ほか。