センター試験に代わり、2021年度入試より新たに導入された「大学入学共通テスト(以下、共通テスト)」。2度目の実施となる22年度入試に向けて、国語の学習で押さえておきたポイントを河合塾教育研究開発本部の近藤治さんのアドバイスをもとにまとめました。

現代文対策のポイントは?

 

2021年度の共通テストの現代文では、評論と小説を題材とするセンター試験を踏襲した問題が出題されました。22年度以降は、試行調査にあったような図表を用いた問題や、契約書などの実用的な文章が出題される可能性も考えられます。試行調査の問題を見直したり、市販の共通テスト対策問題集などで多様な問題に取り組んだりしておくと、新傾向の問題が出題された場合にも冷静に対処できるはずです。

選択肢を選ぶにあたっては、自分の意見や思い込みで解答するのではなく、必ず本文に書かれていることを根拠として選びましょう。

問題演習の際は、正解以外の選択肢については「どこが間違っているのか」を指摘できるようにしておくと、選択肢を見極める力が身につきます。

 

 

古文対策のポイントは?

21年度は複数の古文を関連づけて読ませる問題が出題されましたが、単語と文法事項といった基本を押さえておくことが重要であることに変わりはありません。

日頃の学習で古文を読むときは正確に現代語訳することを心がけ、覚えた単語や文法事項がどのように使われているかを意識するとよいでしょう。

共通テストの傾向に沿った問題を1題あたり20分で解く練習をしておくと、テスト本番での時間配分がイメージできるようになります。

漢文対策のポイントは?

21年度は漢文でも複数の文章を関連づけた問題が出題されましたが、多くの問題はそれぞれの文章のポイントを押さえれば解答可能なものでした。

句形・重要語・頻出表現といった基本を押さえた上で、学習した文章をくり返し声に出して読むことを習慣にしておきましょう。

 

 

近藤治さん
 
 
学校法人河合塾教育研究開発本部主席研究員。河合塾入塾後、教育情報分析部門で大学入試動向分析や進学情報誌の編集に携わる。教育情報部部長、中部本部長などを経て、2021年4月から現職。マスメディアへの情報発信、生徒、保護者、高校教員対象の講演を多数実施。
 
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