センター試験に代わり、2021年度入試より新たに導入された「大学入学共通テスト(以下、共通テスト)」。2度目の実施となる22年度入試に向けて、地歴の学習で押さえておきたポイントを河合塾教育研究開発本部の近藤治さんのアドバイスをもとにまとめました。

新傾向の問題対策としてやるべきことは?

2021年度実施の共通テストでは、資料・図表・統計表などの読み取り問題が多く出題されました。

初見の資料が出題された場合でも、正解にたどりつくためのヒントは資料や問題文の中に含まれています。

問題演習を通じて、どのような観点で資料を見ていけばヒントを発見できるのかを身につけていくことが大切です。

地理対策のポイントは?

地理では図表の読み取り問題が多く出題されているので、さまざまな地形や気候区、資源分布などを覚えておく必要があります。

統計図表の読み取り問題の対策としては、統計の特徴に加えて、なぜそのようになっているのかの背景についてもしっかり理解しておきましょう。

直前期には、教科書に太字で書いてある地理用語や地名について復習し、知らない地名があった場合は地図帳で位置を確認してください。

図表を読み取って考察する力がこれまで以上に問われるようになったことで、解答に時間がかかる問題が増えているため、共通テスト対策問題集などに取り組む際は適切な時間配分をしながら解くことを意識しましょう。

 

 

世界史・日本史対策のポイントは?

世界史・日本史の学習では、用語だけを「暗記する」のではなく、その用語の意味も正確に押さえ、出来事の因果関係やそれぞれの時代のイメージを意識しながら「理解する」ことを心がけましょう。

教科書では本文の文字情報に加えて、資料・図表・地図やコラムの解説にも目を通すようにすると理解が深まり、資料の読み取り問題の対策にもなります。

 

 

近藤治さん
 
 
学校法人河合塾教育研究開発本部主席研究員。河合塾入塾後、教育情報分析部門で大学入試動向分析や進学情報誌の編集に携わる。教育情報部部長、中部本部長などを経て、2021年4月から現職。マスメディアへの情報発信、生徒、保護者、高校教員対象の講演を多数実施。
 
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