【取材後記】オードリーさんの話を聞いて……高校生の反応は
「沈黙するな」
“Unmute yourself.”
オードリーさんが力強く繰り返したこの言葉は、私の胸に深く刻みつけられました。沈黙するな、といったところでしょうか。
この世の中には、あまたの解決せねばならない課題があります。解決を阻む壁は主に2つ。そもそも課題が発見できないことと、発見しても解決できないことです。
課題を発見したときにまず取るべき行動は、「発信」だとオードリーさんは言いました。他者と課題を共有するのです。世界中の人々がインターネットを介して通信・対話できる時代の到来を活かすのです。
一人で解決できる課題なんてほぼありません。課題を共有して初めて知恵と力が集い、解決手段を見出し、実行へと移していくことができます。
Unmute yourself.
短い言葉ですが、これからの時代に求められていることが、的確に表現されているように感じました。(高校生記者・小泉花音=2年)
柔軟に考える力が大事
「1つの問題に対する政策を表面的に考えるだけではなく、その問題の裏にはどのような社会問題が隠れているのか、どのような人々が助けてほしいとSOSを出しているのかなど、あらゆる面から柔軟な思考力で吟味することが大切である」と私たちに伝えてくれているオードリーさんの考え方に、感銘を受けました。
問題に対する解決案を出したとしても、救われる人がいる一方でさらに追い詰められる人が出てきたり、その新たな政策の隙間をついて罪を犯す人が出てきたりするかもしれません。だからこそ多様な視点と高い共感力を持つことがより良い世界を構築する第一歩になるのではないかと思います。
社会問題等に興味のある同世代の皆さん、柔軟な思考力でより良い世界を共に創造していきましょう!(高校生記者・端山優希=3年)
一歩踏み出す勇気をもらえた
今の社会を変えたい、もっとより良い社会にしたいと考えている若者に向けてのメッセージに、私は感化されました。
“Unmute yourself.”
この言葉は、自分の考えを外に発信することにためらいを感じている学生に、ミュートを解除して、発信してほしいというメッセージです。
私自身、自分の中で持っていたアイデアを出す場がなく、1人で温めていましたが、オードリーさんの話を聞いて、発信する決断をすることができました。このアイデアはまだ、実現されるか、実現されるとしてどのような形になるかは決まっていませんが、私が発信することで一歩を踏み出すことができました。
今回の講演を通して、何かをする決意ができた学生は私だけではないと思います。オードリーさんは新しい一歩を踏み出そうとする学生を勇気づけてくれました。(高校生記者・軽部里咲=1年)