社会の慣習にとらわれないで

「社会はどう変えられるのか」をテーマに、日本や台湾の10代とオンライン上で交流したオードリーさん。参加者からの「どうしたらオードリーさんのように社会を変えていけますか」との問いには、「今までの社会での慣習にとらわれず、社会は自分が変えるものだと思って行動しましょう」と答えました。

社会は自分たちが変えるものと語る

「社会に前向きな影響を生むような人には、どうすればなれるか」という質問には、「もし『穴が開いている』(=社会問題がある)のを見つけたら、それを発信し、解決策を見つけてください」と答えました。

考えついたアイデアを発信して

オードリーさんは、繰り返し「発信することの大切さ」を説きます。「個人的な利益のことは考えないで、問題を書き出し、写真を撮って、ハッシュタグをつけて共有してください。一人でやるのではなく、社会全体で変えていきましょう」と提案しました。「完璧な案などありません。今までの社会で当たり前だと思われていたことにとらわれずに、今はさらに多くの可能性があることを信じて行動してください」

学歴も年齢も関係ない

人は自分でも知らないうちに「Mute(発言せず発信しない状態)」してしまって、「発言しようとしないことがある」と言います。

大学を卒業したかどうか、成人しているかどうかなどは関係ない。たとえ18歳以下のような若い人でも、請願書やSNS上でのハッシュタグなどを用いて、「誰でも社会に参加できるようにする」のが必要だと話しました。

発信することの大切さを語るオードリーさん

自分の主張だけしないで

「Unmute(発言できる状態)」になったとき、大切なのは「他の人が話し終えるのを待つこと」だと話します。「相手の意見も聞かずに自分の主張だけを聞き入れてもらおうとしていると思われないように、まずは年配の方や政府の言うことに耳を傾けます」

その後に意見のある若い世代は「あなたが話したのと同じように、私にも自分をUnmute(発言・主張)させてください」と言うのが大事。声を上げたいときには人々に耳を傾けてもらえるように、自らも周囲の人々に耳を傾けようとする姿勢が大切だと話しました。

より良い世界を将来に残そう

そして、10代の若者に向けて「私たちが今やるべきなのは、将来の世代により良い世界を残すことだ」と語りかけます。「直線的な経済成長を目指すのではなく、私たちみんなが地球での生活を楽しみ、幸せに過ごせるように行動しましょう。世界は変えられます。あなたが新しいアイデアを広めることができれば、次第に新しい世界ができます」とメッセージを送りました。(取材・文 高校生記者・高槻官汰=3年、岸本花奈=2年)