新型コロナウイルスが世界的に流行し、日本ではほとんどの学校で休校になり、部活の大会が中止になるなど、高校生活にも大きな影響が広がりました。海外に留学している高校生はどんな生活を送っているのでしょうか? 高校生記者でメキシコに留学している木花咲耶さん(2年)にレポートしてもらいました。

体の接触控えるよう一日中報道

――新型コロナの影響は?

3月初旬、メキシコ国内で5人が新型コロナウイルスの感染が確認されました。首都のメキシコシティと北部の大都市トレオンです。この2都市はメキシコにとって影響力が高いので、政府や国民も警戒心を高めたのです。

現地のメディアからは一日中「体の接触は避けるように」と呼びかけられています。また、コロナウイルスへの警戒態勢として、新型コロナの疑いがないような患者も現地の大手病院にて二週間ほどの入院生活を送るようになっています。

中国人と間違われ入国拒否、警官にパスポート見せたのに

――アジア人であることで、嫌な思いをしていますか? 

1カ月半ほど前の話ですが、米国への国境を渡ろうとした際に見た目から中国人に間違われ、入国拒否をされそうになりました。日本のパスポートをいくら見せても、相手の警察官が感情的だったため、自身が日本人だと証明をすることに時間がかかりました。

当時は、まだ日本政府やメディアが新型コロナにあまり注目をしていなかったので、私も気に留めていませんでしたが、この件をきっかけに「事態は深刻になっている」と強く感じました。

メキシコのスーパーマーケット。普段よりカップ麺が多く並んでいる気がする

――これから留学生活に支障はありそうですか?

もともと、日本にいる家族が留学先に訪問する予定だったのですが、空港や飛行機内での感染の可能性を考慮して中止になりました。とても楽しみにしていたので、ショックが大きいです。

学校は休校になり、さらに、留学のスポンサー側から緊急帰国命令が出されました。(高校生記者・木花咲耶=2年)