8月4日に千葉県船橋市であった全国高校総体(インターハイ)バスケットボール男子3回戦。2年連続の総体ベスト8がかかった大阪学院大高(大阪)は、初の全国8強入りを狙う桜丘(愛知)に73-83で敗れた。
試合は一進一退の攻防。桜丘のゴール下に立ちはだかる202㌢の大型センター、モッチ・ラミン(2年)=セネガル出身=を、192㌢の井福晋太郎(3年)=大阪・花乃井中出身=や183㌢の尾関敦弥(3年)=同・交野一中出身=らがテクニックを駆使してよく守った。
しかし、49-55で迎えた最終ピリオド開始早々、疲労がたたって一気に崩れた。終盤は吉岡信友(3年)=同・真住中出身=や綱井勇介(3年)=同・堀江中=、木下誠(3年)=同・巽中出身=らの3ポイントシュートで追撃したが、及ばなかった。
■留学生対策 練習に工夫凝らした
敗れはしたが、留学生センターへの守備は見事だった。1回戦から留学生センターを擁するアレセイア湘南(神奈川)との対戦だったこともあり、準備はぬかりなかった。
チームに井福以上に大きな選手はおらず、留学生を擁するチームと対戦したのも1回きりだという。4対5や5対6など、あえて不利な条件を作って行ったディフェンス練習。ストレッチポールを掲げて、留学生の長い腕から繰り出されるシュートブロックをイメージしたオフェンス練習……。多くの工夫を施して練習を積んだ成果が見事に発揮され、2回戦では上位進出が目された能代工(秋田)を108-87で撃破。価値あるベスト16をつかんだ。
高橋渉コーチが「特に、練習してきたことを自信を持ってできるようになった選手」と評価する井福は、今大会が全国デビューとなった。アレセイア湘南の映像は10回以上繰り返し見たという井福は、「観客の声援が予想よりすごくて圧倒されたところもあったけど、仲間たちに助けてもらいながらベストなプレーができたと思う」と胸を張った。
■ウインターカップ府予選は激戦必至
インターハイで2枠あった大阪の代表枠は、冬の全国高校選抜優勝大会(ウインターカップ)では1枠になる。ライバルの大阪桐蔭との公式戦での対戦成績は2勝2敗。早速9月に控える予選は激戦になりそうだ。
また、今年の国体で、大阪は大阪学院大高と大阪桐蔭主体のチームで臨む予定。「お互い仲が良く、メンバーもそろっているので、上位に進出できる可能性は高い」と高橋コーチはにらんでいる。(文・写真 青木美帆)