ドラマ、映画、舞台への出演で、役者としての経験値を着実に重ねる若手女優の今泉佑唯さんに、高校生記者がインタビュー。女優としての夢や、不安に直面した実体験エピソードを交えながら、高校生が抱える悩みに向き合ってくれた。(取材・吉岡知夏=高校生記者、構成・中田宗孝)
自分をあえて追い込む
――女優としての目標はありますか?
どんな役柄でも演じ分けられるようになりたいです。
今は先輩俳優の方々の演技に憧れている存在。いつか「今泉佑唯のようなお芝居をしてみたい」と、誰かの目標となる女優になりたいです。
――目標を実現させるために、何を心がければよいと思いますか?
「こんな自分になりたい」と思い浮かべながら、具体的な行動に移して少しでも理想の自分に近づけることが大切だと思います。
私は体型にコンプレックスがあって、理想のスタイルを目指してトレーニングを日々続けています。
そして、モチベーションを保つために「私、こうなる!」と、親しい人に宣言して自分を追い込みます。「宣言したのに出来てないじゃん」なんて言われると悔しい!
絶対にやってやろうって。
私、すごく負けず嫌いなんです!
モヤモヤは吐き出して
――受験勉強していると、「私これでいいのかな?」と、不安になり自分を見失いそうになります。
頑張っている時でも、何だか分からないけどモヤモヤする時期って誰にでもあります。
私は基本的に毎日仕事をしていたいタイプなので、演技のお仕事を始めたばかりの頃、スケジュールに空きができると不安に襲われていました。
毎日がとても忙しかったグループ(欅坂46)時代と比べて、前の仕事と次の仕事の間の余裕ができただけなんですけどね。
――不安をどう乗り越えたのですか?
マネジャーさんにモヤモヤした気持ちを打ち明けたんです。
自分の不安を正直に伝えると、心がスッキリするのを実感しました。
一人で抱え込みがちな心のモヤモヤだけど、人を頼っていいんです! 友達、家族、学校の先生。自分の身近な人に、今抱えている気持ちをバーって吐き出してみて。
ギターの弾き語りに挑戦
――映画「転がるビー玉」の恵梨香役をどのように演じましたか?
恵梨香ちゃんと私は明るい性格という共通点がありました。
ただ、「明るさにも色々なタイプがあるんじゃないかな…?」と役づくりにずっと悩んだまま撮影に入りました。
私の演技に監督は「この演技が良かった」「こうした方が良くなる」など丁寧に伝えてくれたんです。監督の言葉で、頑張れたし、役を演じきれたと思っています。
――劇中でのギター弾き語りのために、個人練習を重ねたそうですね。
はい。父がギター経験者なので助言をもらいながら毎日練習しました。
すると「昨日より弾けてる!」と、成長を感じることができたんです。ギターが弾ける自分に変わっていくのが楽しくて。
本番では路上で弾き語りをしたのですが、演技中とはいえ、屋外でギターを弾いて歌う開放感がとっても気持ちよかったです。
一問一答 はまってるのはSNSでお肉探し!?
Q.芸能界で憧れている方はいますか?
A.同世代だと橋本環奈さん、年上の方だとムロツヨシさんです。恋愛からコメディまで、それぞれの役に染まらないところに憧れます。
Q.今までで一番辛かったこと&楽しかったことはありますか?
A.どちらも、舞台「熱海殺人事件」の稽古期間です。
「自分が何ができないのかがわからない時期」で、一番辛かったです。
でも、その舞台に出られたことが本当に楽しかったし嬉しかったです。
Q.高校生に戻れるとしたら何がしたいですか?
A.文化祭に参加したい。出店して売り子をしてみたいな。
Q.マイブームは?
A.SNSで美味しそうなお肉の店を探すことです。
「絶対ここに行くぞ!」という目星をつけることが好きなんです。
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いまいずみ・ゆい 1998年9月30日生まれ。神奈川県出身。女性アイドルグループ「欅坂46」を卒業後、2019年、女優活動を本格化。主演舞台「あずみ~戦国編~」(3~4月、東京・大阪公演)、3月6日公開の映画「酔うと化け物になる父がつらい」の出演を控える。
「転がるビー玉」東京・渋谷。愛(吉川愛)、瑞穂(萩原みのり)、恵梨香(今泉佑唯)の3人は共同生活を送りながら、それぞれの夢を追い求めていた。日々の喜びも悩みも分かち合ってきた彼女たちの元に、部屋の立ち退き勧告の通達が来て……。配給:パルコ。1月31日、東京・ホワイト シネクイントにて先行公開。2月7日より全国順次公開。(C)『転がるビー玉』製作委員会