激しい下痢に嘔吐(おうと)をもたらす、ノロウイルスやロタウイルスによる感染性胃腸炎。予防や対策方法などを消化器内科医の山岸征嗣先生に相談した。(野口涼)

Q.冷えなどによる下痢と、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の下痢、見分け方はありますか?

A. ノロは、急な嘔吐、下痢に、発熱、寒気などの兆候があることが多いです。

急な症状、発熱、寒気があったらノロを疑う

ノロウイルス、ロタウイルスの症状は、水のような下痢と腹痛です。人によっては吐き気や発熱が起こることもあります。こういった症状が感染性によるものであるかどうかは「急に症状が出た」「発熱した」「寒気がする」など、「体のなかにバイキンが入った時に起こる状態(感染兆候)」があるかどうかで判断できます。

 

ノロやロタに感染しても、症状が出ない人もいます。ですが、便や唾液にウイルスは含まれているので、要注意。症状が出なくても、周りにうつしてしまう危険があります。もちろん感染した相手は症状が出る可能性があります。何も症状がなくても、飲み物の回し飲み、食べ物の回し食べなどをしてしまうと、感染のリスクがあります。

山岸征嗣先生

 

やまぎし・せいじ 医療法人社団めぐみ会自由が丘メディカルプラザ消化器内科医師。日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。