スマホを使ってやる気を出す方法を、心療内科医の吉田たかよしさんに聞いた。(安永美穂)
Q. 友達のTwitterやインスタにはすてきな投稿が多く、自分の実生活と比べると落ち込んでしまいます…。
A. SNSの多くは“盛った”情報。マイナス面も知り、やるかどうかを自分で決めよう。
SNSに投稿されている事柄は、良い出来事ばかりを強調した、いわゆる「盛った」内容であることが多いものです。そのため、他人の充実した内容の投稿を読むことで、「この人と比べて自分はなんてダメなんだ」と落ち込んでしまう人も少なくありません。
「SNSの使用時間が長い人ほど不幸を感じやすい」という調査結果もあるくらいですから、SNSをやめても困らないのであれば、やめるというのも選択肢の一つです。もちろん、SNSを通じた友人たちとのコミュニケーションを自分が楽しめるのであれば、趣味として続けるのもよいでしょう。
プラス面とマイナス面を比較して、主体的に利用する
SNSは部活動と同様に、「やる」「やらない」という選択は個人に委ねられているものです。感じ方は人によって違いますから、「自分が知らない情報を知ることができて楽しい」と感じる人は続ければいいですし、「自分とは違うキラキラした生活を見せつけられるようでつらい」と感じる人は無理に続ける必要はありません。
SNSには「他人と自分を比較することで気分が落ち込むこともある」「自分も良い情報を発信しなければというプレッシャーがかかることもある」といったマイナス面もあることを自覚しましょう。自分にとってのプラス面とマイナス面のどちらが大きいのかをよく考えたうえで、どのように活用していくかを主体的に決めることが大切です。
-
吉田たかよし さん
よしだ・たかよし 医学博士・心療内科医。本郷赤門前クリニック院長。脳科学と学習医学を活用して受験生の心身のサポートを行う。著書多数。
『脳科学と医学からの裏づけ! スマホ勉強革命』(青春出版社、税抜1380円)
勉強の敵と思われているスマホ。上手に使えば集中力や記憶力などを高めることができる。脳科学に基づいたスマホの使い方がわかる。
『「ついつい先送りしてしまう」がなくなる本』(青春文庫、税抜690円)
期限を守れない、面倒だと後回しにしてしまう……。それは脳に先送りの癖がついているから。脳の癖に気付いて改善できる方法を知ろう。