いつもA判定、余裕で合格できると思っていた大学が不合格だったら? LINE公式アカウント「高校生新聞編集部」をフォローしている高校生読者から、滑り止めに落ちてショックを受けていると悩みが寄せられた。医師として脳医学の観点から受験生をケアする吉田たかよし先生に気持ちの切り替え方を聞いた。(安永美穂)
- 【お悩み】滑り止めの受験に失敗しました…
- 滑り止めの大学を受験したのですが、落ちてしまいました。模試でよい判定だったのに……正直かなりショックで、第一志望の受験を前にかなり動揺しています。気持ちを引きずらずに試験に臨むため、アドバイスがほしいです。
「今できること」に目を向けて
終わってしまったことの結果は、自分の意思でコントロールできないことです。人間は自分の意思でコントロールできないことについて深く考え続けてしまうと、脳の働きやメンタルに悪影響を及ぼすおそれがあるため、過去の失敗ではなく「今できること」に目を向けましょう。
心を切り替えるリストを作る
ただ、大きな失敗をしたときにすぐに意識を切り替えるのは難しいこともありますよね。そのような場合に備えて、余裕があるときに入試が終わった後に出かける旅行やレジャーなど、「ネガティブな感情にとらわれたときに心を前向きに切り替えられること」をリストアップしておきましょう。
簡単な問題から解いてみる
問題を解いてみるのがおすすめですが、じっくり考える必要がある問題は考えているうちに失敗したことを思い出してしまうおそれがあるため、作業感覚でパッ、パッと取り組める問題を選ぶとよいでしょう。
例えば、理系選択の人であれば、簡単な計算問題など「解き方はわかっているけれど、ある程度は手を動かして解く必要があるもの」に取り組むと、その計算を解くことに集中することで、失敗したことへのショックや後悔にとらわれにくくなります。文系選択の人であれば、地歴公民の一問一答の問題集など、その場ですぐに答えが出せるものに次々と答えていくような作業に取り組むとよいでしょう。
吉田たかよし先生
よしだ・たかよし 医学博士・心療内科医師。「本郷赤門前クリニック」院長として、脳科学と学習医学を活用して受験生の心身をサポート。「受験うつ」「受験燃え尽き症候群」などの治療に取り組んでいる。「本郷赤門前クリニック(吉田たかよし院長)」HP
http://www.akamon-clinic.com/
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