高校生世代が抱えがちな目のトラブルについて、慶應義塾大学病院の眼科医である鳥居秀成先生にアドバイスをもらった。(山口佳子)

Q.  コンタクトレンズを使う上で気を付けた方が良いことはなんですか?

A.  角膜感染症を予防するため、適切に手入れをしましょう。

 

コンタクトレンズを使用したために起こるトラブルで最も怖いものの1つは、アカントアメーバによる角膜感染症です。アカントアメーバは池や川などだけではなく、水道水にも生息しています。発症すると、非常に強い目の痛みを生じ、視力低下、最悪の場合には失明することもあります。

アカントアメーバによる角膜感染症で眼科外来を受診する人の多くが、2ウィークタイプの使い捨てコンタクトレンズを使用している印象があります。専用の洗浄液を使用せずに水道水で洗ったり、不適切に長期間使い続けたりした場合など、コンタクトレンズがアカントアメーバに汚染され、角膜炎を発症します。

もしアカントアメーバによる角膜感染症を発症してしまった場合、治療は難渋し失明することも多く、予防することが何よりも大切です。

おしゃれのためのカラーコンタクトレンズも全く同じです。コンタクトレンズは必ず正しく使用しましょう。

 

鳥居秀成先生 (慶應義塾大学病院)

とりい・ひでまさ 眼科専門医、医学博士。慶應義塾大学医学部眼科学教室で近視研究を行う。全国高校体育連盟空手部の大会ドクターも務める。