女優やモデルとして活躍する新木優子さん。高校時代は、ハンドボ ール部のマネジャーとして部員を支えたことが今の仕事に生きているという。新木さん流の時間管理の方法など、高校生記者からの質問に答えてもらった。 (聞き手・髙坂梨音、構成・中田宗孝、写真・幡原裕治)
―出演する映画「あのコの、トリコ。」は、少女漫画が原作ですね。
少女漫画の実写映画は、スクリーントーンなどで表す、少女漫画特有の「キラキラ感」を演技で見せなければなりません。
とにかく元気に、振りきった演技を心掛けました。歩き方一つにしても「(私が演じる)雫だったらどう歩くだろう?」と、細かく考えて演技をすることで原作の世界観に近づけたと思っています。
ハンド部マネとして活躍
―高校時代の一番の思い出は。
ハンドボール部のマネジャーをしていました。練習でのボール拾いや、(引退前の)最後の試合の光景を思い出します。当時、一緒にマネジャーをしていた同級生とは今も良い関係を続けているんですよ。マネジャーをすることで、誰かを一生懸命に応援する、笑顔にすることの大切さを学びました。今の私の仕事は、本当にサポートしてもらうことが多いんです。支える側の気持ちを常に忘れないでいられるのも、高校時代の経験があったからこそだと思います。
時間管理は直感で
―毎日の時間管理はどうやっていましたか?
これは直感! 今日は勉強の日、遊ぶ日と予定を決めずに、その時やりたいこと、やれることを本能のままに。勉強していて「少し休みたいな」なんて思ったら、迷わず遊ぶ! ……というのも、私は一つの物事に取り組み始めると、納得するまでやりきるタイプ。とことん遊んで満足したら、次は「勉強をやりきろう」と思うんです。
小さい目標を決めよう
―夢や目標が達成できるか、不安です。
大きな夢や目標を持つのは大事。私の目標は、柴咲コウさんのような女優になることです。実現のためにはどうするか。小さい目標を一つ一つ設定し、一つ一つ達成していきます。誰でも、今、自分ができる最低限のことから始めて、積み重ねていくものだと思います。自分を信じて一歩一歩、進んでください。くじけそうになったときは、一番信頼している人に不安な気持ちをぶつけてみて。自分が思っているよりも、人は頼られるとうれしいものです。
- 【取材を終えて…】
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芯のある考え方に感銘
新木さんの芯のある考え方に感銘を受け、自分を鼓舞することができました。私は受験など、やらなくてはいけないことに追われ、自分を見失ってしまうときがあります。そんなときは「自分の中にやることのバケツを作り、それに水を注ぐイメージで物事を達成していく」とアドバイスしてくれました。自分の中にしっかりとした軸を持って取り組まれるからこそ、今の輝きが生まれているのだと実感しました。真っすぐな目で、言葉を一つ一つ丁寧に選び、お話をされる誠実な姿が印象的でした。「力まずに自分を信じて」という言葉を胸に、新木さんのような芯のある、すてきな大人になりたいと強く思いました。
- 「あのコの、トリコ。」
- 恋と芸能界への夢を追いかけるシンデレララブストーリー。地味でさえない男子高校生の頼(吉沢亮)は、モデルの仕事をしながら女優を目指す幼なじみの雫(新木優子)に淡い思いを抱いていた。そんな折、頼は、ひょんなことから芸能活動する雫の付き人を任されて……。配給:ショウゲート。10月5日から全国公開
©2018 白石ユキ・小学館/「あのコの、トリコ。」製作委員会 -