下痢や便秘など、おなかのトラブルに悩まされないように、普段の生活でできることはあるのだろうか。久里浜医療センター(神奈川)の水上健先生に聞いた。(平野さゆみ)

Q.おなかのトラブルを防ぐために、食事や生活習慣で気をつけるべきことはありますか?

 

A.バランスの良い食生活と、毎日の運動を心掛けよう。

便秘をしやすい人は、特にいろいろな食べ物をバランスよく食べるようにしましょう。便の形が良くなって、腸内を通りやすくなります。そして、積極的に運動すること。身体を動かすことは、ストレスの解消にもつながります。野菜などがどうしても苦手な方は、水溶性の食物繊維である「難消化性デキストリン」を、サプリメントなどを通して摂取するとよいでしょう。

一方、下痢をしやすい場合は、冷水、コーヒー、香辛料などの取り過ぎに注意してください。下剤と同じように働いてしまうからです。なお、一部には、牛乳や果物といった特定の食品を摂取すると下痢をする人がいます。これは、食品に含まれる成分が腸内で過剰に発酵してしまうためだと考えられます。自分の体質に合わない食品を把握し、摂取を避けましょう。

 
水上健さん
みずかみ・たけし 医学博士。久里浜医療センター内視鏡部長。専門は大腸内視鏡検査や過敏性腸症候群、便秘の治療。