数分に1度の頻度でLINEの新着メッセージを確認してしまう。確認できないとそわそわして落ち着かない…。そんな人はもしかしたら「SNS依存症」に陥っているかもしれない。専門家に聞いた。(青木美帆)

成績が落ちた、家族と頻繁にけんか

インターネット依存の研究・治療を専門とする久里浜医療センターの樋口進院長は、「LINEを常に確認せずにはいられず成績が落ちた、家族とのいさかいが絶えなくなったという人は依存症といえるかもしれません」と話す。
 全国の中高生10万人を対象にした調査(2012~13年実施)によると、インターネット依存が疑われる中高生の割合は全体で7.9パーセント。女子は男子より高く9.8パーセントで、その理由の多くはLINEを含むSNSだった。

同センターではインターネット依存を専門に扱う診療科を設置しているが、患者のほとんどはゲーム依存者。樋口先生は「ゲームは画面の前に座りっぱなしになるので家族も異常に気づきやすい。一方、スマホで一日中LINEやツイッターをしていても普通に生活ができるので、深刻さに気づきにくいのかもしれない」と推測している。

 
樋口進先生
(久里浜医療センター院長)
ひぐち・すすむ 医学博士。インターネットを含む依存症の予防・治療・研究の第一人者。