ドラマや映画、舞台などで活躍する瀬戸康史さん。高校生のころに「俳優になる」と決めてから、仕事にどう向き合ってきたのかを高校生記者がインタビュー。もし高校生に戻ることができるなら、どんな場面で恋愛をしてみたいのか、妄想もしてもらった。(聞き手・遠藤迅、浜田愛音、構成・中田宗孝、撮影・玉井幹郎)

「俳優になる」高校生で決意

――高校時代の思い出は?

高校生のころ、俳優を目指して地元の福岡から上京したんです。その時、友人から応援メッセージの書かれた色紙をもらい、不安な自分にとって力になりました。色紙には「お前がおらんくなってバリさみしい」と書いてあって。本音をさらけ出してくれた友人のためにも、「一人でも頑張らんと」と思ったのを覚えています。

――もう一度、高校生に戻れるとしたら何をしてみたいですか?

文化祭がやりたい! 文化祭の準備中に恋が生まれたりするんでしょ?

――文化祭での理想の恋愛は?

え~、恥ずかしいですね! 僕が一人で残って文化祭の準備をしている。そこに別のクラスの、普段はツンとしている女の子が「まだ残っていたの?」なんて言いながら温かいコーヒーを不器用に手渡す。それからお互いに意識しだして、恋が始まるのが良いかな(笑)

女装男子に挑戦

――俳優として心掛けていることは?

自分の直感を信じること。撮影中のドラマ「海月姫」の出演依頼が届いた時に、僕はやりたいと感じた。最初に思う気持ちを大事にしています。俳優は、撮影現場で急に求められた演技に対応する瞬発力が必要な職業。なので、悩むよりもまず行動することを普段の生活から意識しています。

――「海月姫」で演じる女装男子・蔵之介役は、とても難しそうです。

化粧や髪のケア、身だしなみに気を使う女性の努力を、身をもって知りました。男って、寝癖のまま外出しちゃうんです(笑)。葛藤を抱える、彼の繊細な内面も丁寧に演じたい。

頑張った時間 無駄じゃない

――夢が見つからないと悩む高校生にアドバイスをください。

自分の興味あることに挑戦すると、夢を見つけるきっかけになるはず。良い結果がすぐに表れなくても、継続することが大事です。何かに夢中で頑張った時間は無駄じゃないし、いつか何かしらの良い形で自分に返ってくると僕は信じています。

【取材を終えて…】
 瀬戸さんは「自分のためではなく、まず誰かのために何かをする」方という印象を持ちました。俳優になることを決めたのも、お母さんに喜んでもらえると思ったからだそうです。また、2時間くらい寝れば大丈夫なショートスリーパーであると聞き、驚きました。睡眠の質を上げるには「乾燥する時期は加湿器を使った方が良い」とアドバイスをもらいました! (遠藤迅)
 初めはとても緊張しましたが、瀬戸さんの優しい対応とすてきな笑顔のおかげで緊張も和らぎました。「時には考えずに、直感で行動することも大切」という言葉が一番グッときました。もちろん、決断を下さなければならないときに、しっかり悩むことは必要不可欠だと思います。しかし、自分自身を信じて、「直感」で行動するのも大切だということを教わりました! (浜田愛音)

 

『海月姫』

筋金入りの「クラゲオタク」の月海(芳根京子)は、気の合うオタク女子たちと共同アパートで暮らしていた。ある日、ファッション好きの「女装男子」の蔵之介(瀬戸康史)と政治家の父の秘書を務める「恋愛初心者」の修(工藤阿須加)の鯉淵兄弟と出会い、彼女の人生は大きく変わっていく。フジテレビ系で毎週月曜午後9時から放送中。

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【せと・こうじ】
 1988年5月18日生まれ、福岡県出身。2005年、芸能界デビュー。ドラマ、映画、舞台など幅広く活躍している。主演ドラマ「幕末グルメ ブシメシ!2」(NHKBSプレミアム)が放送中。18年出演映画「寝ても覚めても」の公開が控える。