学校では「知らない人と会ってはいけない」と教わりますが、私は実際にネット上で知り合った友人、いわゆる「ネッ友」と会った経験があります。ネッ友に気をつけた点や感じたことを紹介します。(高校生記者・むにゅ=3年)

Xでつながった友人と会った

私は星野源さんのファンです。高校1年の春、同世代の趣味仲間がほしいと思い、Xを始め、同じ都道府県に住む女子大生と相互フォローになりました。音声配信のスペース機能で会話を重ねるうちに仲が深まり、見たい映画が同じだったのをきっかけに、実際に会うことになりました。

映画終わりに行った映画の記念イベント

人が多い場所を選ぶ

安全に会うために、三つ意識しました。一つ目は、人の多い場所で会うことです。性別に関係なく、誰もが誘拐や性被害などに遭う危険性があります。カラオケやネットカフェなどの個室や、車での移動は避けました。映画館やライブ会場、イベントの後は人の多い飲食店など、店員さんが近くにいて、何かあったらすぐに助けを呼べるのが重要です。

家族に予定を伝える

二つ目は、信頼できる人に予定を伝えることです。私は「いつ」「どこで」「誰と」「何をするか」を家族に知らせておくようにしました。

ライブ会場で会った関西在住のネット友達(左)と私

相手の情報もできる限り把握しておくのも大切です。年齢、職業、性別、住んでいる都道府県は必ずプロフィールから把握しています。分からない場合は相手に聞いて、もし答えてもらえなかったら会わないと決めています。

動きやすい服装が◎

三つ目は、動きやすい服装です。万が一の時にすぐ逃げられるように、スニーカーで、露出の少ない服装を選びました。

友達の輪が広がった

注意点を守ったうえで会ってみると、とても優しい方で、楽しい時間を過ごせました。そして、自分の中でも良い変化がありました。

周りに星野さんを応援するファンがおらず寂しさを感じていました。しかし、SNSを通じて同じ趣味を持つ人と出会い、実際に話すと「好きでいていいんだ」と前向きに思えるようになりました。先日行ったライブでもネット上で仲良くなった方と会い、会場で友達の輪が広がりました。

ライブ前にネット上で知り合った友達に会い、星を作った

依存しない距離感で

「ネッ友」はあくまでネット上で出会った人であり、学校やバイト先の友人とは異なる関係です。SNSのアカウントを消してしまえば、もう会えなくなるほど薄い関係性で、他人のようなものです。

なので、どれだけ親密な関係だとしても、現実の人間関係には勝てないと考えています。だからこそ、依存せずに距離感を保ち、まずは現実の人間関係を大切にしていきたいです。

むにゅ 京都府在住。趣味は映画鑑賞と深夜ラジオを聞くこと。推しは星野源さん、あいみょんさん、乃木坂46の池田瑛紗さん。将来はライブにたくさん行くことが夢。