私は現在、通信制高校に通っています。高校1年の12月に、全日制高校から今の高校に転校しました。私が全日制高校を受験した理由や通信制高校に転校するまでのことをお話しします。(高校生記者・翠=3年)
心が限界、高校受験を控え不登校に
私は中学2年生の2月、軽度のうつ病と診断されました。すでに私の心は限界に達していて、自殺を考えるほどまで追い詰められていました。いつまでも元気なふりをして学校に通い続けられる訳もなく、中学3年の9月、不登校になりました。
高校受験を控えているのに学校の授業を受けられず、塾も休みがちになりました。模試も受けられず、成績は下がるばかりでした。
「後悔したくない」一心で全日制に進学
受験校を決めなければいけないころ、私の頭の中には「通信制高校に進学する」選択肢がありました。それでも全日制高校を選んだのは、「後悔したくない」思いだけでした。毎日高校に通って、友達とお弁当を食べたり、放課後には遊びに行ったり……。そんな高校生活を送りたいと思っている自分がいました。チャレンジしなければ、きっと「あのとき全日制高校を受験していたら何か違っていたのかも」と後悔する自分を容易に想像できました。
このままだと進級できない…通信制へ転校
全日制高校に入学したものの、通えたのは3カ月ほどで、学校行事にもほとんど参加できませんでした。夏ごろに担任から「このままでは進級できません」と言われ、必死に通信制高校を調べました。資料を請求して、読み込んで、気になることは調べて、学校説明会にも参加しました。ようやく通いたいと思える学校を見つけ、高校1年の12月に転校しました。
現在は週に1回登校しながら受験勉強をしています。病気の悪化や入院などで休学したときもありましたが、最低限の課題だけはこなしていたので無事に卒業できそうです。私のようにハンデを背負っていても高校卒業できるのは通信制の大きな魅力だと思います。
自分の気持ちに素直になって
全日制高校を受験したことも、通信制高校に転校したことも、後悔していません。むしろ、この選択が最高だったと思えます。きっと「全日制高校は通いきれないかも」という不安より、「後悔したくない」という自分の素直な気持ちを優先できたからです。
進学のことで、悩んでいる人も多いと思います。でも、失敗を恐れず自分の本当の気持ちに素直になれば、納得のいく選択ができると思います。