「周りの目が気になる」つらい10代に試してほしい「心のバランスを取る」方法｜高校生新聞オンライン

周りの視線が気になって、本当の自分が出せない人はいませんか？　臨床心理士でスクールカウンセラーの大倉智徳さんに、読者の高校生から寄せられた「人の目を気にしすぎてしまう」という悩みに答えてもらいました。

【お悩み】人の目を気にしすぎてしまう 私はすごく周りの人の目を気にしてしまいます。以前、友達に「実は○○（私）のことがきらいだ」と言われ、仲間はずれにされたことから、あの子からこう思われているんじゃないか、実は私の悪口を言っているんじゃないかと悪い想像ばかりを膨らませてしまいます。 悪い想像ばかりが膨らんで…（写真はイメージ） 教室にいることを苦痛に感じて、学校に行きたくないと思うこともありました。人にどう思われているかを気にしすぎて、自分自身の意思で生きられていないような気がします。どうしたらいいでしょうか。（にこ・高3女子）

仲間はずれは許されないこと

友達に「きらいだ」と言われたり、仲間はずれにされたりすることは、とてもつらい状況です。何があったのかは分かりませんが、仲間はずれにするのは許されることではありません。お話を聞いていて、周りの人にどう思われているか気になる気持ちも想像がつきます。にこさんは「自分自身の意思で生きられていないような気がする」ということですが、どのように生活できるといいのか一緒に考えたいと思います。

どこかに居場所を見つけて

いま、にこさんはどんな生活を送っていますか？　友達との関係はどうなっているでしょうか。話題に上がっている人はどうしているのかなど、いろいろと気になりました。学校以外でもいいので、どこかに居場所を見つけてほしいと思いました。

学校以外でもいいから居場所を見つけて

信じている人に手のひらを返された経験があると、自分は嫌われていると思うことや、周りの人の目が気になることが起きやすくなります。日常生活が送りづらくなるでしょうから、気にしないようにと思っても、それはそれで難しいですよね。

「もう一人の自分」を持つ

いまの心情を克服するいい方法は、なかなか見つからないと思うのですが、自分を客観的に見る「もう一人の自分」を持てるといいと思います。例えば「（悪い印象）と思われているかも」という考えは、取りあえず横に置くこと、気持ちが少し元気ならば「それって本当かな？」と疑問を持つこと、できたら「それは違うと思う」と自分の中で反論してみることなど、「もう一人の自分」で自分の心を眺めることができるといいのではないでしょうか。そして、いまの生活の中で、にこさんが大切にしたいことや人に、一生懸命、気持ちを向けることをオススメします。

相手に対して期待しすぎない

いまの時期は進路や将来のことなどに、しっかり向き合っていけるとよいのではないでしょうか。将来のことを調べる、考える、行動することに忙しくなること。日々、自分の過ごし方を意識して、自分で選んで行動してみてください。

将来に向けて、日々の過ごし方を意識しよう

周りの人との関係も同じです。自分から関わりたいと思う人や、関わっている人との関係を大切にしようと考えてもらいたいです。そう考えると、にこさんには誰が思い浮かびますか？

ただ気を付けてほしいのは、自分が関わる人に対して期待し過ぎないこと、相手が自分と同じぐらいの思いで接してくれると思わないことです。ここでも「もう一人の自分」があると、気持ちにバランスが取れるのではないかと思います。にこさんも自分の中に思い浮かぶ気持ちと、バランスよく付き合えるようになるといいですね。