人気グローバルボーイズグループ「JO1」のメンバー・白岩瑠姫さんに高校生記者がインタビュー。継続することの大切さを自らの失敗談や成功体験を交えて、高校生にアドバイスを伝えてくれました。(取材・新井麗乃亜=高校生記者、構成・中田宗孝、写真・玉井幹郎)
7日間続けて習慣化する
―高校生からこんな質問が届いています。「気合を入れて新しい目標を立てても、どうしても続かずにだらけてしまいます。こんなとき、白岩さんはどうしていましたか?」
僕も高校時代にそんな苦い思い出があります。新しいノートを買ったばかりの最初のうちは、文字をきれいに書いたり丁寧にまとめたりと、すごく意識して使うんです。だけど時間がたつと、ノートへの書き込みがだんだん雑になっていき、きれいにノートをとることが続かなかったんです。
みんなもそうだと思うのですが、何かを始めることよりも何かを継続することってとても難しいですよね。僕自身、「何をしても続かないな」と悩んでいた時期も長くありました。そんなとき友人に「7日間、無理してでも続けてみると人は習慣になる!」というアドバイスをもらったんです。
―そのやり方を実際に試してみてどうでしたか。
長続きできるようになったんです。最近で言えば、昨年のJO1のコンサートツアーに向けて僕は、「ファンの方々に以前よりも成長した自分の姿を見せたい」「アーティストとしてもっとクオリティーの高いパフォーマンスを披露したい」と考えていたんです。その目標を実現するためには、体幹トレーニングが必要だと思ったんですね。
それまで筋トレもほとんどしたことがなかったので、全国各地でコンサートをしながら体幹トレーニングを続けるのは正直無理かもしれないと感じていました。でも帰宅がどんなに遅くなっても、肉体的に疲れていても、7日間体幹トレーニングを続けてみたんです。
すると、7日を越えても自然と習慣化できるようになり、結果的に約1年間続けられたんです。もし勉強や部活をする中で長続きできない自分に悩んでいたら、まずは7日間やってみてください。
初の映画出演、手探りで役作り
―映画『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』で男子高校生を演じました。チームを引っ張る存在の一人であったと思います。主演を務めるうえで苦労したことや、それを乗り越えるために行ったことはありますか。
演技の経験がほとんどなく、初めての映画出演。ほかの共演者の方々が撮影の合間にどう過ごすのかもまったく分かりませんでした。自分の役づくりに集中したい方もいらっしゃると思ったので。僕自身が人見知りなところもあって、撮影開始から2日目までは、周囲とのコミュニケーションがなかなか取れずにいたんです。
そんなとき、監督から作品の主演を務める「座長」としてのアドバイスをもらいました。「共演者や撮影スタッフさんに話し掛けて、現場の雰囲気を作るのも座長の仕事だよ」と。そうすることで、作品がいい方向に向かい、演技がやりやすくなるというのを教えていただいてからは、撮影現場では自分から積極的に話すようになったんです。
―座長の意識を持ってからは、撮影現場の空気はどのように変わりましたか。
現場の雰囲気がよりよくなったと感じました。自分が分からないことがあれば誰にでも素直に聞けるようになったり、NGを出してテイクを重ねてしまっても重い空気にならなかったり。すごく居心地が良かったですね。「撮影の合間には共演者の方と気軽に会話を交わしてもいいんだ」と分かってからは、ワイワイと過ごしていました。演技はほぼ初めてで、役づくりも手探りだったので撮影中は常に不安を感じていましたが、そんな気持ちも楽になりました。
【取材後記】自分にもできるという勇気を与えてもらえた
取材が始まると、高校生の視点に立って真剣に話してくださった白岩さん。自分の考えを自分の言葉で紡ぐ、強い芯のある方だと印象を受けました。
取材の中で「継続することは一番大切だし、同時にとても難しい」と、白岩さん自身も継続する力に長けていたわけではなかったと教えてくれました。それでも、アーティスト活動やファンに対する強い気持ちによって、継続することと向き合っていたことが分かりました。
「ステージに立つとき、自信のない姿は求められていない」という言葉にはハッとさせられました。白岩さんは堂々とした姿を見せるためにたくさん準備をし、自信を持って出しきれる環境を作っているのだろうと、プロ意識ととてつもない努力を感じました。
私は今まで、なかなか物事を継続できない自分にコンプレックスを感じていました。しかし今回の取材で、不得意なことも、方法や考え方次第で変われるのだと知りました。(高校生記者・新井麗乃亜=3年)
『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」オリジナル付せんを3人にプレゼント!
高校生新聞編集部LINE公式アカウントとお友達になってから、「白岩瑠姫さんプレゼント希望」と明記の上、「学校名・学年・性別・記事の感想」をメッセージに書いて送ってね。応募資格は高校生・中学生に限ります。10月31日締切。当選者には編集部からメッセージでお知らせします。
- しろいわ・るき 1997年11月19日生まれ。東京都出身。2020年、11人組グローバルボーイズグループ「JO1」のメンバーとしてデビュー。9月20日に3RD ALBUM『EQUINOX』をリリース予定。個人では「JO1のオールナイトニッポンX(クロス)」のメインパーソナリティーを務める。9月1日公開の映画「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」で、俳優として初の主演を飾る。同作の主題歌にはJO1の楽曲「Gradation」が起用されている。
映画『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』
高校生の茜(久間田琳加)は、学校では周囲からの人望も厚く、学級委員長を務める。家では家事の手伝いや妹の面倒も見るしっかり者、という優等生の茜だったが、学校ではマスクが手放せない。そんなある日、茜は絵を描くことを愛する銀髪のクラスメイト・青磁(白岩瑠姫)から「俺、お前のことが大嫌い」と言い放たれてしまい……。全国上映中。
- 出演:白岩瑠姫(JO1) 久間田琳加
- 箭内夢菜 吉田ウーロン太 今井隆文 / 上杉柊平 鶴田真由
- 監督:酒井麻衣
- 原作:汐見夏衛「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」(スターツ出版 刊)
- 脚本:イ・ナウォン 酒井麻衣
- 音楽:横山克 濱田菜月 主題歌:JO1「Gradation」(LAPONE Entertainment)
- 製作:『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』製作委員会 制作プロダクション:C&Iエンタテインメント、アスミック・エース
- 配給:アスミック・エース
- (C)2023『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』製作委員会