突然の激しいめまいや吐き気、毎日感じる身体のだるさ……。私は自律神経失調症に悩みながら大学受験に臨みました。満足に受験勉強ができないどころか、学校に行くことができない日も少なくありませんでした。そんな私の受験生活を振り返ります。(高校生記者・春雨=3月卒業)

息切れ、めまい…模試も受けられず

私が体調に異変を感じたのは、高校3年の6月頃。十分な睡眠を取っているにも関わらず頭がぼーっとする感じや、身体のだるさがありました。「受験勉強」を本格的に意識し始め、急激に勉強時間を増やし始めた時期でした。そのため、「疲れがたまっているのかな」と思い、無理やり勉強を続けてしまいました。

タスクをこなし切れない日も少なくなかった

しかし、症状は段々とひどくなってしまい、階段を上っただけで息切れするように。めまいや吐き気で模試を全教科受け切ることができなかったり、勉強も長時間できなかったりして、日に日に焦りが大きくなっていきました。病院へ行くと、自律神経失調症と診断されました。

病気で志望校変更「悔しくつらい」

診断を受けてから、原因が分かってほっとしたような気持ちと、これからの受験生活への不安な気持ちが入り交じってとても複雑でした。薬を飲んでも体調は万全なわけではないし、以前に比べて勉強できる時間は格段に減ってしまったし……。何より志望校を変えざるを得ない状況になってしまい、本当に悔しかったしつらかったです。

私には「絶対にここに行きたい」と思っていた大学があったので、志望校を変えるのは苦渋の決断。だからこそ早い時期に決断できず、推薦入試という手段が残っていませんでした。

家族や先生、友達の協力で受験乗り越え

しかし、そんな状況の中でも多くの支えがあり受験勉強をやり切れました。周りの友達は推薦で決まる子も多かったのですが、私の勉強に付き合ってくれたんです。家族や学校、塾の先生は私の体調を理解した上で、勉強法や受験校を一緒に考えてくれました。

友達が入試前日にくれた手紙

結果的に第1志望合格には届かなかったものの、一般受験を選んだことに後悔はありません。それは最後まで妥協することなく頑張れたこと、そして何より新たな夢を持てたからだと思います。

私は体調を崩してから、それまで以上に多くの人に支えられてきました。その中で、「将来は困っていたり不安を抱えていたりする人の助けになるような仕事に就きたい」と考えるようになりました。受験結果こそ残念だったものの、多くのものを得られた受験生活は私にとって大成功だと胸を張って言えます。

この記事を通して、同じような境遇の人たちが、少しでも受験などさまざまなことを前向きに捉えられる手助けができたらうれしいです!