JICA国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト2022(国際協力機構主催)の表彰式が2月にJICA地球ひろば(東京都)で開催された。中学生の部1万9832作品、高校生の部2万4048作品の中から最優秀賞、優秀賞など上位に入賞した中高生が参加し、交流した。

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中学生の部の最優秀賞3人のうちJICA理事長賞を受賞した土井咲子さん(東京・東大和第二中学校 3年=受賞時)は、太平洋戦争中に軍需施設への送電を行い、米軍の空襲を受けた地元の変電所についてエッセイで紹介。変電所に残る日記から当時の人たちの状況に思いをはせ、「怒りと切なさでいっぱいになった」とつづった。表彰式では「世界から見たら小さいことだけれど、自分にできる活動を精一杯したい」と決意を語った。

中学生の部でJICA理事長賞を受賞し、あいさつする土井咲子さん(2023年2月の表彰式、JICA提供)

高校生の部で最優秀賞・JICA理事長賞を受賞したンバ真陽佳さん(京都・同志社国際高校2年=受賞時)は、赤道ギニア共和国と日本の高校生とでSDGsの目標達成に向けた意見交換を実施した経験をエッセイにまとめた。表彰式にはオンラインで参加し、自身が幼少期を過ごしたアフリカの高校生について「多くの人がスマートフォンでTikTokやインスタグラムをしている。同じ若者がアフリカで過ごしていることをまず知ってほしい」と日本の10代に語りかけた。そのうえで「今後、世界はどんどん身近になる。世界の若者が手を取り合って、SDGsの目標達成に向けて動いていけたら」と訴えた。

表彰式後は、受賞者と審査員らの交流会が開かれ、国際協力についての意見交換や将来の進路について語り合った。