高校時代に力を入れた活動を通して成長できたことは? 今年の春に高校を卒業し、高校生新聞による表彰「高校生新聞社賞」を受賞した卒業生に質問をぶつけてみた。その中から10人の声を紹介しよう。

自分の意見を伝えられるように

私はもともと人前で話すことが苦手でした。日本の文化も中学生の頃から好きでしたが、「自分から行動してどこかで発表しよう」という勇気はありませんでした。ですがアルバイトや聞き書きをはじめとするさまざまなボランティア活動を通して、自分の意見を周りに伝えることができるようになりました。話を聞くために現地に行った経験は、発表するときの自信にもつながりました。(和気閑谷高校・保志岩柚葉)

役割分担の大切さ学ぶ

1年生のころから生徒会に所属し、2年生で副会長、3年生で生徒会長を務めました。その中での学びは、仲間を信用して役割分担することの大切さ。個々の力を最大限発揮するにはどうしたらよいのか、どれを誰に任せるべきかを考えることで、チーム全体として最善を尽くすことができるのだと身をもって経験しました。(中央大学高校・山田万智)

3年間生徒会の役員として活動(写真はイメージ)

生徒会マニュアルの作成

生徒会では先を見据えて抱えるタスクをうまくさばいていく必要があると考えていた。しかし生徒会の仕事についてまとめたものがなく、計画性を持った活動を行うことは困難。「ならば自分が作ろう」と、1年生の途中から、生徒会の1年間を通した活動をまとめる作業を行った。結果、生徒会の全ての活動とその注意点や確認事項を細かにまとめたマニュアルが完成。この経験から、先を見据えて行動することと計画性を持つことの重要性を感じた。(愛知工業大学名電高校・柴田青賢)

向上心と努力する力が身についた

2年生の9月からダンス部で副部長を務めました。部活動の運営をするというのは、自分のこと以外にも目を向けなくてはなりません。まずは自分がしっかりするということを心がけました。ダンスの技術はもちろん、表現の仕方をそれまで以上に練習。部員が困らないように部活動で何をするか決めたり、イベントに参加する条件等を確認したりしました。その経験から、向上心と努力する力、計画を立て部員をまとめる力がつきました。(文化学園大学杉並高等学校・STEAMプロジェクト・若月琴香)

仲間に支えられていることを実感

キャプテンになって最初の頃は人一倍頑張らないといけないと強く思い、誰かに頼ろうとせず…そのためうまくいかないことが多くありました。しかし、仲間と一緒に過ごしていく中で、同じ目標を持ち、心の支えになる大きな存在であると実感。自分の思いをありのままに伝える力や協力する大切さを学び、大きく成長できました。(大阪府立夕陽丘高校・ダンス部・米田楓)

仲間が大きな存在だった(写真はイメージ)

後輩指導でコミュ力アップ

1年生の夏から3年生の春まで硬式テニス部のキャプテンを務めました。新入部員が増え、できることの幅が広がった分、コミュニケーションで苦戦する日々。1日1回は絶対に話しかけることを心掛け、部活動を通してコミュニケーションの力が身に付きました。(大阪府立阪南高校・田中鈴乃)

「できないからこそやる」と考えられるように

1年生の6月から卒業まで少林寺拳法部で活動し、3年生では部長を務めました。少林寺拳法を始める前の自分は「できないからやらない」などと最初から諦めていましたが、今では「できないからこそやる」と考えられるようになりました。(千葉学芸高等学校・榎本匡志)

学園祭の配信に試行錯誤

3年生最後の学園祭準備の際に、クラスパフォーマンスの配信方法について先生方と放課後遅くまで試行錯誤した。自分たちが自主的・主体的に取り組まなきゃ何も始まらないし、変わらないと学んだ。(山梨県立青洲高校・藤井ミッチ一雄)

人のために考えて行動する大切さ学ぶ

2・3年生の文化祭での有志舞台発表でヲタ芸を披露した。元々人を楽しませることが好きだった自分が、文化祭という場で生徒会の役員としていかに人を楽しませることができるかを考えた末の行動で、結果として多くの人の笑顔を見ることができた。人のために考えて実際に行動する大切さを実感できた。(松蔭大学附属松蔭高校・長秀嗣)

販売実習で社長役を務めた

スケジュール管理能力がアップ

1年生の頃から販売実習「袋商ショップ」で本部役員を務め、3年生では社長役に。前年度よりもお客さまに楽しんでもらうために、他学年との交流を重視。スケジュール管理能力が上がり、効率の良い仕事のスタイルを見つけられました。(静岡県立袋井商業高校・松浦夏蓮)