高校時代に苦しかったことと、それを乗り越えた方法は? 今年の春に高校を卒業し、高校生新聞による表彰「高校生新聞社賞」を受賞した卒業生に質問をぶつけてみた。その中から10人の声を紹介しよう。

「全国に行きたい」気持ちで努力重ねた

新体操の団体でAチームに選ばれたと思ったら、補欠になってしまったり、大会で自身がミスをしてしまったり……。もう部活をやめたいと思いました。しかし、「全国に行く」という目標を達成したいという意志から、それまで以上に努力を重ね、乗り越えることができました。(駒場学園高校・新体操部・野田いちご)

話し方を意識し後輩指導

放送部の人数が増えたことはとてもうれしかったが、放送機材は操作がすごく複雑。最初のころはなかなか後輩に理解してもらえず、困ったことがあった。「どうしたらわかりやすく伝わるか」と話し方を意識してからは少しずつ後輩が成長してくれて、感動を覚えた。(鶴見大学附属高校・平野優貴)

後輩への「伝え方」を工夫

骨折中もできることに取り組んだ

バスケットボールの練習中に指を骨折してしまい、一時期部活に参加できませんでした。しかし、片手でのドリブル練習など自分ができることを見つけ取り組んだ結果、先生にも褒められ、完治後試合にも出られました。努力は必ず結果に結びつくと知り、練習中のモチベーションにもつながりました。(兵庫県立篠山産業高校・建設コース有志・平塚蓮)

自分自身の可能性を信じる

高校生になり積極的に声楽コンクールに挑戦するようになったものの、落選が続き……。レベルの高い同世代の演奏を目の当たりにし、自分の実力・努力不足を痛感しました。しかし、「一生懸命やるのは当たり前、努力し続けるのも当たり前」という言葉と、自分自身の可能性を信じることで、前向きな気持ちになれました。(育英西高校・新宅宇水)

先生や友達に支えられた

「埼玉県英語スピーチコンテスト」に出場。英語の原稿作りやスピーチを行うことが初めてだったので、苦戦しました。先生方や友達に助けてもらい、納得のいくスピーチができました。(埼玉県立草加南高校 ・本木なな)

納得のいくスピーチができた

病気になっても柔道を諦めなかった

2年生の5月に、汗をかくとじんましんが出てしまう病気になり、柔道の練習はもちろんトレーニングすらできなくなってしまった。いろいろな薬を試したものの、薬が切れると何もできなくなってしまう状況が続いた。柔道をやめて学問の方で進学しようと考えたとき、監督が「諦めないで3年間はやってみないか? 道場にいて見ているだけでもいい」と提案してくれて、なんとか部活を続行できた。その後、徐々に自分に合う薬が見つかり普通に運動ができるように。疲れたりストレスが溜まりすぎたりすると今でもじんましんが出るが、うまく付き合いながら競技を続けている。(白鴎大学足利高校・齋五澤凌生)

クラスで力を合わせ文化祭成功

高校最後の文化祭、クラスでコーヒーカップを作りました。実際に組み立てられる時間はわずかで、費用もギリギリ。しかし、みんなで必死に情報を集めたり、工具や部品を家から持参したりして、完成させることができました。(大阪夕陽丘学園高校・岩谷奏)

コロナ禍で開催した「3年生を送る会」

2年生のときに開催した「3年生を送る会」。予定では卒業生のためにレクリエーションを企画したものの、コロナ拡大により中止に。別の案に早急に切り替える必要がありました。開催しても満足いくものができるかどうか非常に悩みましたが、生徒会や実行委員だけでなく、他の在校生と一緒に別企画を考えたことによって幅が広がり、無事成功しました。(聖パウロ学園高校・原田健斗)

母の言葉で3度目の英検受検を乗り越える

2回の英検準1級受検が不合格で自信を喪失。母の「やらないで後悔するより、やって後悔した方がいい」という言葉で、3回目の受検を決意。過去に点が取れなかった所を見直し、合格できました。(茨城県立佐和高校・佐藤ちひろ)

母の言葉のおかげで英検準1級に合格できた

つちかった経験と技術生かす

障がい者用車いすの整備に挑戦したが、技術の未熟さと仕組みの複雑さから整備を断念した。その後、同じようにリクライニング機能の付いた車いすの整備に挑戦。以前より経験を積み技術が向上していたため整備できた。(名古屋工業高校・空飛ぶ車いす同好会・杉浦人和、小關永隼)