私はなんだか保健室が苦手でした。ですが、授業中にパニックになり教室にいられなくなり、葛藤しながら勇気を出して保健室へ。そこは温かで安心感のある空間だったのです。(高校生記者・2年=ささおか)

数学の授業中、焦りでパニックに

私は誰かに言われたことや環境が原因でたびたびパニックになり、頭が真っ白になって、泣きたくないのに勝手に泣けてしまうことがあります。これまで授業中にはならなかったのに、数学の授業中に起きてしまったのです。

授業中、パニックを起こして頭が真っ白に…(写真はイメージ)

数学の授業は少人数制で、先生が教室内を回って丸をつけます。そのため、何となく自分が一番解くのが遅いのが嫌でも感じられます。問題が解けなくて焦っていたのに加えて、先生から何か言われてパニックになりました。

何を言われたのかは覚えていないのですが、決して傷つくような言葉ではなかったと思います。普通の時に言われていれば笑って済ませられるようなことでした。

「もう無理」助け求め苦手な保健室へ

問題は、次の授業も数学だったことです。もう無理だったので、保健室に行くしかないと思いました。とりあえず休みたかったのです。

保健室の扉を開けるだけで緊張(写真はイメージ)

個人的に保健室の異空間っぽいところが苦手に感じ、行くにも勇気が必要でした。それに小・中学校の養護教諭が冷淡な性格だったので、マイナスなイメージしかなかったです。

20分ほど葛藤しました。もう次の授業は始まってるし、保健室前の廊下を歩く先生からは不思議そうな視線を感じるしで、耐えきれずに意を決して保健室に入りました。保健室に入ったら、そりゃ保健室に来た理由を言わなきゃならないわけで、事の経緯を話しました。

そこはあったかい場所だった

保健室に入ると、養護教諭の先生は「どうした?」と友達のように話しかけてくれました。先生には自分にあったことを淡々と話していたのですが、他人ごとだと割り切り過ぎず、かといって介入しすぎずの、ほどよい距離感で、私の悩みを聞いてくれました。

誰かが自分の状態を知ってくれているのは、思っていたより安心感があることに気づきました。それまで保健室に抱いていたマイナスなイメージも、今では「なんでも話せる温かい場所」というイメージに変化しました。

そして、勇気は出してみるものだと思いました。私は保健室に行くのに勇気が要りましたが、実行に移したことで別に何か失ったわけではありません。小さな勇気も行動に移せばプラスになると思って、これから生活していきます。