「退部」と聞くとどのようなイメージが浮かびますか? 私は未経験でソフトボール部に入りましたが、2カ月で退部しました。やめるまでの葛藤や、やめた今思うことをお話しします。(高校生記者・かすてら=1年)
けがが再発、勉強もついていけず…
高校でソフトボール部に入部し、面白い先輩たちと共に精いっぱい練習に取り組んでいました。しかし、中学時代の脚のけがが再発し、膝と腰まで痛むように。チーム競技なので練習を休みにくく、我慢していました。
勉強時間が取れず、苦手な数学の授業についていけなくなりました。勉強の必要性はわかっているのに疲れてできず、罪悪感がつのり、心の中がぐちゃぐちゃに荒れていました。
部活が中断されるテスト期間に気持ちを整理しようと、抱えている思いを紙に書き出し、退部したい気持ちと続けたい気持ちに色で分類しました。その紙をもう一度見直して親と部活について話をし、ソフトボール部をやめる決断をしました。
青春は部活だけじゃない
顧問、部長に話をすると、私の思いを尊重してくれました。やめる日に部員全員の前で、けがの再発が理由で退部することと、それまでの感謝を伝えました。円満に去るように心がけたので、部員との関係は悪化していません。
退部して放課後の過ごし方が大きく変わりました。JRC(青少年赤十字部)に転部し、来年度は地区役員を務めます。高校生新聞の記事執筆にも時間を使えています。「今しか楽しめない青春は部活だけじゃない」と思うので、記者活動に力を注げるのがうれしいです。英会話教室や友達との時間も楽しんでいます。
失ったものはない、後悔なし
振り返ると、ソフトボール部で過ごした2カ月はプラスの経験でした。新たな縁ができ、競技のルールを知って野球の面白さに気づけたのもうれしいです。
ゆえに、ソフトボールに挑戦したことも部活をやめたことも全く後悔していません! 初めての世界をのぞいて得たものはありますが、失ったものはないからです。入部と退部の両方が前向きな選択だったと信じています。
皆さんには「部活をやめるのは悪いことでも、恥じることでも、弱いことでもない」と伝えたいです。もし周囲に部活で悩んでいる人がいれば、この記事を紹介してみてください。体験談として多くの人の参考になればうれしいです!