アトピー性皮膚炎は決して珍しくはないものの、偏見や勘違いが多い病気でもあります。症状の出方や、原因、程度は人それぞれですが、私が抱えている悩みについて紹介します。(NaCl=2年)

無意識に掻いて睡眠不足になることも

私はアトピー性皮膚炎の患者です。一種のアレルギーで、肌になんらかの原因で加わった刺激がかゆみや湿疹になり、掻(か)いてしまうことで悪化させてしまったり、無意識に掻いていることで睡眠不足になったりすることもあります。

効果や強さの異なる薬が使われる

私は現在、皮膚科へ通院し、処方されるステロイド外用薬などの塗布をしています。悪化因子である「汗」や「黄色ブドウ球菌」を減らす努力も必要です。

黄色ブドウ球菌は誰もが持つ菌ですが、皮膚の免疫が弱くなると膿(うみ)や皮膚炎になってしまうのです。それでも、体育などでかいた取りきれない汗、ストレスが原因で症状が出てしまうこともあります。

周りから指摘されコンプレックスに

アトピー性皮膚炎でできた掻き傷は、痕になってしまうこともあります。私自身は気になっていなくても、周りの人から「どうしたの?」「大丈夫?」「痛そう」と指摘され、傷が目立つことでコンプレックスにもなっています。

乾燥しやすい部分の皮膚がはがれ落ちやすくなり、ガサガサと見た目が悪くなり、フケのようになることもあります。毎日お風呂に入っていても、不潔に思われたり、生活がだらしなくみえてしまったりもします。

掻き傷が痕になることも(写真はイメージ)

 

偏見を持たずに接してほしい

あなたがなにげなく指摘した、他の人の外見の特徴は、必ずしも本人がポジティブに捉えているとは限りません。皮膚が荒れて、傷痕があることが、必ずしもその人の落ち度によるものとは限りません。もしも、あなたの周りに、見た目や外見が自分とは異なる人がいたとしても、偏見を持たずに接してほしいです。