子どもを傷つけたり、悪い影響を与えたり、支配・過度に干渉しようとしたりする親を「毒親」と言うそうです。毒親との関係に悩み苦しむ読者の高校生から寄せられたコラムを紹介します。

姉2人はかわいいと言われ…

私は、3人姉妹の末っ子です。姉2人は優秀で運動神経もよく、みんなからかわいいと言われます。それに比べて、私は成績も普通でスポーツは苦手、人見知りなので愛想も悪いです。

姉はいつもテストで100点をとるので、私が95点をとっても親に怒られてしまいます。姉の学校はクラス全員が100点をとるようなテストで、私の学校では平均が50～60点になるようにテストが作られているにもかかわらずです。

いつも姉に比べられ、怒られる（写真はイメージ）

酒癖が悪い父に「計画外の子」と言われ

父は酒癖が悪く、毎日たくさんのお酒を飲んでは酔っぱらって怒ったり、大声を出したりします。そういう時いつも「東京大学に行け」とか、「もっと勉強しろ」と、頑張っているにもかかわらず全く努力をしていないように言われます。

姉と比べられては「なんでこんな子が〇〇家に生まれてきたんだろう」とか、「子どもは2人にしておけばよかった」、「もともと2人の予定だったからお前は計画外の子どもなんだ」と言われます。

夢を話すと「冗談でしょ」

私は将来の夢があります。でも、母親には「冗談でしょ」と言われたきり、一度もその話をしていません。

大学では教育学部で学びたいと思い、進路希望に「教育学部」と書いたら「教師とかやめてね」と言われました。何をやりたいと言っても認めてもらえないことにストレスを感じるようになりました。

親は、周りの人に「自分の子は東大に行くほど優秀なんだ」とか「公務員になったんだ」と自慢したいためだけに、私に全てを押し付けてきます。姉2人は自由に私立に進学させたため、私は絶対に東大に行かなければならないのです。

いいなりになるつもりはない

でも、私は親のいいなりになるつもりは一切ありません。幸い、担任や他の先生方も私の考えや家庭の状況に理解を示し、協力してくださっています。

先生方に支えられ、生きていていいと思えるようになった（写真はイメージ）

先生方は「話すだけでも」と、何度も時間を取ってくださいます。年度末には「担任じゃなくなっても、学年の担当じゃなくなっても、いつでもおいで」と言ってくださり、本当に何度も話を聞いてもらっています。

私は親に褒めてもらえたり、認めてもらえたりといったことがないので、自己肯定感が低く、「なんで生まれてきたんだろう」と思ってしまうことが多いのですが、先生方は「〇〇さんがいてくれてよかった」とか、「いつも助かってるよ」とか、「この間の〇〇、すごいよかったよ」と褒めてくださいます。それによって、「自分はここにいていいんだ、生きてていいんだ」と思えるようになりました。

先生方のサポートを受けながら、自分が絶対に後悔しない道に進みたいと強く思っています。（高校3年女子・瀬戸美夏・仮名）

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