私は以前、母との関係に悩んでいました。本音が話せず、言い合いになる時もありました。母はフルタイム勤務で家事もほぼ全て担い、疲れ切っていたのです。どうやって関係を改善していったのか、伝えます。(高校生記者・そもそも=2年)

疲れ切った母との関係に悩んで

私は1年ほど前まで「家族との関係が良い」とは素直に言えませんでした。中学2年ごろから、特に母との関係に悩みを抱えていたからです。

振り返ってみると、特別仲が悪いわけではなかったものの、お互いに気を遣ってしまう、ぎくしゃくした関係だったように思います。

母はフルタイムで働き、家事も担い、常に疲れている様子でした。私は母と話すとき、上辺だけで本音を伝えられていませんでした。例えば、部活の話をしたいのに、母が疲れている様子なので遠慮して話せないといった調子です。小さい言い合いも数知れませんでした。

家事は手伝うのでなく「担うもの」

母はフルタイムで働き、帰宅時間は私と同じくらいでしたが、家事はほぼ母が担っていました。私自身は料理をまったくしておらず、「母の家事を手伝う」という認識でいたのです。

私が作ったベーコンパン

家事をよくしている友人に話を聞くと、「私は水曜日がご飯当番だよ」と言われ、衝撃を受けました。家事は「誰かを手伝うもの」ではなく、それぞれが責任を持って担うべきだと気付かされました。

家族会議で分担を見直し

「状況を変えたい」と思い、両親と私とで家事の分担について、誰が何を担当するのか何度か話し合いました。今では、お風呂掃除や洗濯物を私が担当し、時間に余裕がある時は弁当のおかずも作っています。料理に親しむうちにスキルも上がり、今はパンやお菓子作りにもはまっています。

家族の誕生日ケーキ用に作ったアイシングクッキー

父は夕食後の皿洗いや、サラダ作り、水回りの掃除を担当しています。妹はまだ小学校低学年なので、決まった役割はありませんが、手が空いた時にお皿をふくなどしてくれます。

スキマ時間を使って効率よく

なんとなく過ごしてしまいがちなスキマ時間を使えば、家事を効率よく進められます。私の場合、学校から帰ってバイトに行くまでの40分間に、夕食や翌日の弁当用の卵焼きを作ったり、洗濯物を畳んだりしています。時間が限られている時ほど、集中力も高まり効率よくこなせます。

もちろん、高校生なので学業を第一に考えていますが、自分が担う家事はしっかり責任をもってこなし、あとの時間は勉強やバイトに使っています。

「話の聞き方」を変えてみた

母と小さな言い合いになってしまったのは、母の家事負担が大きく、疲れていたのが原因だと思います。相手も自分も疲れていると、思いやりのない言動はすぐに衝突につながります。

今は母が「疲れているな」と感じたら、母の話をさえぎらずに聞き、初めから否定的にならないようにしています。相手の話を冷静に聞く姿勢をとれば、相手に気持ちの余裕が生まれ、私の気持ちにも耳を傾けてもらいやすくなると思います。

家族との関係を良好に保つだけでなく、将来の自立に向けても、できることを少しずつ増やしていきたいです。そして、日々支えてくれている家族への感謝を忘れずにいたいと思っています。

そもそも 京都府在住。サンリオ、リラックマ推し。好きなアーティストはMr.Children、お笑いが好きで、半年に1回くらいのペースでお笑いライブに行っている。