反抗期は、家族から距離を置く時期。私は、そんな反抗期だからこそ家族について考える大切な時期だと思っています。(高校生記者・スー=1年) 

映画が反抗期だった私を変えた

私は典型的な反抗期で、強い口調で親に怒鳴り散らかしたり、泣き叫んだりすることもありました。そんな中、家族をテーマにした関する映画を見たり、小説を読みあさったりするようになりました。

変わる時代と、変わらない夕日 

中でも映画「ALWAYS 三丁目の夕日」は特に印象的で、家族の大切さを身に染みて感じたのです。高度成長期の下町で生きる家族の日常が描かれているだけなのに、本当の家族の「幸せ」とはなにか考えさせられる名作でした。映画を見て泣いたのは、初めて経験でした。

ふせんをたくさん貼るほど読み込んだ「家族」に関する名作たち

ささいなことに幸せがある

家族にとっての「幸せ」とは、大きな出来事じゃなくても、風呂場の切れかけたシャンプーを詰め替えておいてくれることや、雨が突然降ってきたときに洗濯物を取り込んでおいてくれることのように、ささいなことかもしれません。映画を見てそう感じました。

私は映画をきっかけに、反抗期を完全に終えたとは言えないものの、「怒鳴る」や「泣く」など反抗心を行動に出すことはなくなりました。むしろ、自分が家族を愛しているとも思えています。

子供を授かって育てるというのは、本当に奇跡に近いことなのです。反抗期を終わりにしたいけれど、勇気が出ずにくすぶっている同世代の人へ。恥ずかしいですが「親にとって僕ら子どもはどんな存在なのだろう」と考えてみてください。そこから、再び家族を愛することが始まっていきます。反抗期を乗り越えれば、これまでで一番、家族を愛せるようになるでしょう。