陸上・男子八種競技の潮崎傑(兵庫・滝川二2年)=兵庫・港島中出身。昨冬からスピード強化に取り組み、今季はすでに高校記録を2度も更新。今夏のインターハイで、さらなる記録更新を目指す。( 文・写真 中尾義理)
走(100㍍、400㍍、110㍍障害、1500㍍)、跳(走り幅跳び、走り高跳び)、投(砲丸投げ、やり投げ)の8種目の記録を得点化し、総合得点を競う男子八種競技。2日間にわたって競い、心技体ともに高いレベルを求められる。八種競技を制する者は〝キング・オブ・アスリート〟と称賛される。
今年のインターハイで大本命に挙がるのが、潮崎だ。インターハイ神戸市予選で5682点(高校2年記録歴代1位)をマークすると、県予選では5980点の高校新記録を樹立した。 6月の近畿地区予選では、6037点のハイスコアで、今季2度目の高校新をたたき出した。
この時の走り幅跳び(7㍍00)、110㍍障害(14秒80)、走り高跳び(2㍍05)の記録は、個別種目としても全国トップクラスに匹敵する。「個別の種目の選手にも負けたくない」と潮崎は話す。
快進撃の源はスピードの強化にある。冬場に部の短距離選手やハードル選手とともに練習を繰り返し、今季は砲丸投げ以外、すべて自己ベストを記録した。「スプリント競技で自信がつき、最初の種目の100㍍から気持ちで乗っていけます。昨年のインターハイ(12位)は雰囲気にのまれて失敗しました。自分のペースで競技することがポイント」と気を引き締める。7月の世界ユース選手権でも代表に選出され、「メダルが目標」と誓う。
190㌢、72㌔の大器は、真夏の大舞台で今季3度目の「高校新V」を狙っている。