800メートルと1500メートルで2冠を果たした向井智香(中央のゼッケン667=幡原裕治撮影)

800メートルと1500メートルで2冠を果たした向井智香(中央のゼッケン667=幡原裕治撮影)

全国高校総体(インターハイ)陸上女子で、向井智香(愛知・至学館3年)が女子800㍍と1500㍍で2冠を達成した。女子中距離2冠は大会史上2人目の快挙だった。

7月の世界ユース選手権1500㍍で6位に入賞し、自信をふくらませてインターハイに臨んだ。先に行われた1500㍍は4分16秒76で倉岡奈々(鹿児島・鹿児島女3年)の2連覇を阻み、前回3位だった800㍍は2分06秒29で石塚晴子(大阪・東大阪大敬愛3年)の個人3冠を阻止。

両種目でライバルとの好勝負を制し、「競り合う相手がいる普段の練習と稲垣(克憲)先生の気合のおかげ。計画通りに走れたと思います」と笑顔を見せた。

400㍍と400㍍ハードル優勝の石塚優勢と見られた800㍍では、スピード持久力で対抗。残り200㍍からラストスパートに切り替え、石塚を振り切った。「今季は石塚さんに負けっぱなしだったので、絶対に勝ちたかった」と向井。1600㍍リレーではアンカーとして4位入賞に貢献。充実感に包まれたインターハイになった。(中尾義理)