新型コロナウイルスの感染防止のために、全国の高校で突然休校になり、卒業式が縮小・中止されるなどの影響も広がっています。高校生活への影響や、今感じていることなどについて、現役高校生に報告してもらいました。

準備に何カ月も費やしたイベントが中止、ショックで涙

――高校生活にどんな影響が出ましたか?

私の学校は3月2日から学年末考査がありましたが、全て中止になりました。先生たちは、職員会議でテストを通常通り実施すると決まった直後に政府から休校要請が発表されて、戸惑ったそうです。

春休みは3年生を送るための学芸会や卒業式を行う時期です。学芸会は中止になり、卒業式は卒業学年だけでやることになりました。

学芸会は生徒にとって、とても大きいイベントなんです。準備も何カ月も前からやっているため、泣いてしまう人が多かったです。

友達にダンス部の子がいますが、学芸会が引退前の大舞台なので、本当にかわいそうでした。衣装も振り付けも、全て自分たちで考えていて、その大変さを知っていたからです。

春休みの部活も全て中止になりました。私はソフトボール部に所属していて部長もやっています。春休みが本当に、本当に大事な期間だったので、ショックでした。部員はみんな住んでいる場所も遠いため、集まれず、個々で練習するしかなく、不安を感じています。

家から出ない日々、日常のありがたさを痛感

――休校になり、毎日の過ごし方にどんな変化がありますか?

急きょ休校が決まり、外出は控えなければいけないため、ずっと家にいます。私は普段、学校と部活と塾で予定が詰まってる生活を送っていました。その生活に慣れていたため、ずっと家の中にいると、頭痛がするほど、退屈で具合が悪くなります。

受験生になるため、勉強しないといけませんが、する気にもなれません……。家でダラダラしたりする生活を送ってしまっています。塾はなくならないそうなので、唯一の救いです。

普段の生活を送っていたときは「休みたい、家に居たい!」と思っていましたが、このような状況になって初めて、学校や普通の日常のありがたさを痛感しました。

若者の意識が薄いのでは

――「休校」という国の判断、どう思いますか?

休校を要請することを知ったとき、体に衝撃が走りました。感染者の人数を考慮しても、休校するまでひどい状態だとは思っていなかったからです。

部活も全て禁止になるのは辛いですが……。休校要請があったことで、国民全体のコロナウイルスに対する意識も変わったような感じを受けます。

若者の危機感の薄さも、休校の決断に影響したのではないかと思います。友達や大学生の先輩、姉を見ていても、人が多い場所で遊び、バイトもしています。若者はかかっても重症化する割合が低いと言われているため、危機感も大人より薄れやすいのではと思いました。

私も、親に影響され危機感を持ちましたが、新型コロナが流行っていることについて、最初は自分ごととして、なんとも思っていませんでした。(かりん=2年)

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