新型コロナウイルスの感染防止のために、全国の高校で突然休校になり、卒業式が縮小・中止されるなどの影響も広がっています。高校生活への影響や、今感じていることなどについて、現役高校生に報告してもらいました。

感動する気分になれない卒業式

――高校生活にどんな影響がありましたか?
 授業は、全てなくなりました。そして、次の登校日が未定のまま、学校の敷地立ち入り禁止になりました。部活動は、学校ではもちろん、他の施設に行ってすることも禁止です。しかし、個人的に練習することは黙認されています。

――行事実施の状況は?
 卒業式は卒業生だけで行われました。祝辞も答辞もなく、音楽部が不在なので、最後の校歌斉唱ではCDを流し、歌うことはなかったそうです。なんとも異様な空気で、感動する気分になれなかったと先輩から聞きました。 

その後、先輩の送別会は「1時間のみ」許可がおり、在校生で先輩方に寄せ書きや花を渡し、写真撮影することもできました。

学校行事では、学年末考査や球技大会、離任式がなくなりました。学校側も「何もわからない状態だ、離任式の日だけでも次の登校日にしたい」と言っていました。

最後のHRで担任の先生が涙「辛い、悲しい」

――国から休校要請があった翌日の2月28日、学校はどんな状況でしたか? また、どう過ごしましたか?

最後のHRでは、担任の先生が「まだ離任するかも発表されてない状態で、みんなと別れるのは辛い」と泣いていました。

まだまだ続くと思っていた学校生活が突然終わり、クラスでの最後の思い出となる球技大会も開催されないまま、バラバラになってしまいました。 

周りの友達は、「テストがなくなることで心が浮ついていたけれど、よく考えてみたらこのクラスでいられるのも最後。そう思うとテストがあってもいいからもっと一緒にいたかった」と言っていました。

現実味が無く、渦に巻き込まれるような感覚だった私ですが、やっと事態を飲み込むことができました。最後の部活や最後のHRがいかに辛く、悲しいものであったかを今やっと実感しています。

急な決定であるのにも関わらず、自宅での学習課題をたくさん用意して勉強する環境を作って下さった先生方に感謝です。(ひまわり=2年) 

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