「SoftBank ウインターカップ2019 令和元年度 第72回全国高校バスケットボール選手権大会」が12月23日から29日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザをメイン会場として開催される。大会を盛り上げるだろう女子の注目選手を紹介する。(文・写真 三上太)

平下愛佳 桜花学園のエースがチーム引っ張る

インターハイ優勝の桜花学園(愛知)と、同準優勝の岐阜女子(岐阜)に注目選手が集まっている。桜花学園からはエースで、オールラウンダーの平下愛佳(3年)を筆頭に、岡本美優(3年)は堅実なプレーを見せ、江村優有(2年)はドライブで得点チャンスを生み出すことのできる司令塔。186センチのセンター、オコンクウォ・スーザン・アマカ(2年)も成長が著しく、チームのバランスが取れている。それらの才能と、伝統のチーム力で3年ぶりのウインターカップ制覇を目指す。

平下愛佳

藤田和 昨年の悔しさ晴らせるか

岐阜女子からは藤田和(3年)を紹介したい。身長173センチの大型ガードで、広い視野と卓越したパスセンスでチームの得点チャンスを演出する。前回大会の優勝は、ケガのため応援席で見つめていた。その無念さを最後のウインターカップで晴らすことができるか。その藤田のパスを3ポイントシュートで得点につなげる林真帆(3年)、ゴール近辺で高さを生かすイベ・エスター・チカンソ(2年)など、こちらもバランスの整った布陣で大会連覇に挑む。

藤田和

得点力の高さが光る3選手は…

得点力の高さで注目したいのが三浦舞華(福岡・精華女子3年)と知名祐里(沖縄・西原3年)、そしての高橋未来(京都・京都精華学園3年)の3人。三浦は巧みなボディコントロールとボールハンドリングで自らチャンスを生み出す精華女子の絶対的なエース。勝負強さも兼ね備えている。

三浦舞華

知名は独特のリズムでディフェンスを翻弄(ほんろう)する1対1が魅力。マークが集まれば正確なアシストを繰り出す状況判断にもたけている。高橋の武器はスピード。緩急をつけるうまさもあり、ディフェンスとしては守りづらい選手だ。

また、インターハイの2回戦で57得点をあげた杉本りく(福井・足羽3年)は爆発力のある選手。開志国際(新潟)の山口里奈も高い得点能力を持つ。

森岡奈菜未 180センチオーバーのビッグマン

女子では留学生以外にも注目のビッグマンがいる。森岡奈菜未(大阪・大阪薫英女学院3年)と、の中道玲夏(石川・津幡3年)だ。181センチの森岡はゴール付近の戦いをベースに、状況に応じてアウトサイドからのプレーもできるオールラウンダー。中道は体を張る献身的なプレーでチームに貢献。得点力もあり、成長を続けているセンターだ。中道はインターハイこそ県予選で敗れて出場できなかったが、その悔しさを糧にウインターカップ出場を勝ち取り、今大会での上位進出を目指す。

「2強」と呼ばれる桜花学園と岐阜女子が前評判どおり勝ち上がるのか。それらを止めるチームが現れるのか。熾烈(しれつ)な争いが繰り広げられそうだ。

森岡奈菜未