ホワイトハウスの主を目指す米大統領選は、二大政党の候補が決まり、大詰めを迎えている。民主党クリントン氏、共和党トランプ氏、それぞれが大統領に当選したらどんな政権になるのか。11月8日の投票を前に、米メディアが予想する姿は……。

クリントン大統領になったら…

閣僚の半数を女性にすると宣言、フェイスブックのサンドバーグ最高執行責任者(COO)らの起用が取りざたされる。また、性的少数者(LGBT)の権利擁護の姿勢を示すため、同性愛者を公表しているアップルのクック最高経営責任者(CEO)を閣僚に招くとの観測も。

雇用創出に向けた公共インフラやクリーンエネルギーへの大規模投資、移民制度改革、銃規制強化を進めるとみられる。外交面ではタカ派色を強め、イランやロシアとの対立を辞さず、海外派兵にも積極的とされる。

トランプ大統領になったら…

閣僚選考基準は「最も賢く成功した人材の登用」と明快。既存政治からの脱却を掲げる。外交面では、日本や韓国の同盟国に対して米軍駐留経費の負担大幅増を要求する可能性は十分にあるとされる。

トランプ氏は米紙に、就任当日に国土安全保障担当や軍高官を集めてメキシコ国境警備強化を命令、さらに大手企業首脳に「雇用を流出させるなら製品に35%の関税をかける」と電話する―と〝政権構想〟を語っている。