八種競技で連覇した田上駿(中央)。写真は、110メートルハードル(幡原裕治撮影)

全国高校総体(インターハイ)陸上競技(7月28日~8月2日、和歌山市)男子は、洛南(京都)が2年ぶり5度目の総合優勝に輝いた。八種競技の田上駿(3年)=兵庫・唐櫃中出身=と三段跳の野﨑千皓(3年)=兵庫・南ひばりガ丘中出身=がそれぞれ6002点、15㍍80の大会新記録で2連覇してチームを引っ張った。

走・跳・投の8種目の記録を得点化し合計点で競う男子八種競技。6093点の高校記録を持つ田上は10秒台の100㍍で11秒07、7㍍台の走幅跳で6㍍80など序盤は得点が伸びなかったが、「記録を狙っていた」と言う4種目めの400㍍で48秒63の自己新記録で走り、「あきらめなければ6000点台に行く」と踏ん張った。さらに最終日の110㍍ハードルは14秒10で2位。“9種目”で完全燃焼した。

三段跳連覇の野﨑千皓(幡原裕治撮影)

三段跳の野﨑は6月に左足首を圧迫ねんざし、まだ残る痛みを押しての連覇。「高校記録(16㍍10)を更新して優勝することが目標だったので悔しいですが、がむしゃらにやれました。スタンドのみなさんが手拍子して応援してくれたのでうれしかったです」と笑顔で話した。

洛南勢はほかにも、100㍍の宮本大輔(1年)=山口・周陽中出身=が6位、400㍍ハードルの豊田将樹(3年)=兵庫・南ひばりガ丘中出身=が2位、八種競技の広野翔大(3年)=兵庫・学文中出身=が3位など活躍。切磋琢磨して成長してきた精鋭たちの最高の夏となった。(中尾義理)