勉強中にスマホが気になる……。対処法を心療内科医の吉田たかよしさんに聞いた。(安永美穂)

Q. 勉強中にスマホが気にならないようにするには?

A. 「アラームのみ」にして、目につかない場所にしまおう。

 

カバンの奥にしまおう

目に入る場所にスマホが置いてあるだけで、脳は無意識のうちにスマホを使う準備のためにワーキングメモリを使ってしまうのです。集中力や記憶力、情報処理能力が低下するというデータが発表されています。勉強中は、時計アプリで設定した時刻だけを音で知らせる「アラームのみ」の設定にして、カバンの奥などの目に入らない場所にしまっておきましょう。

アラームを活用しよう

「50分勉強したら10分休憩する」というように決め、勉強終了の時刻にアラームをセットしてみましょう。スマホは休憩時間のみチェックしてもよいルールにしておくと、勉強中にスマホに気を取られずにすみます。ダラダラとスマホを見続けてしまうことがないよう、休憩が終わる時刻にもアラームを設定しておくと安心です。

なお、通常のマナーモードは、着信音は鳴らなくても振動で連絡が来たことが分かり、脳がスマホを使う準備をする状態となってしまうので、勉強に集中したいときの設定としてはお勧めできません。

 

吉田たかよし さん

よしだ・たかよし 医学博士・心療内科医。本郷赤門前クリニック院長。脳科学と学習医学を活用して受験生の心身のサポートを行う。著書多数。

 

 

『脳科学と医学からの裏づけ! スマホ勉強革命』(青春出版社、税抜1380円)

 勉強の敵と思われているスマホ。上手に使えば集中力や記憶力などを高めることができる。脳科学に基づいたスマホの使い方がわかる。

『「ついつい先送りしてしまう」がなくなる本』(青春文庫、税抜690円)

 期限を守れない、面倒だと後回しにしてしまう……。それは脳に先送りの癖がついているから。脳の癖に気付いて改善できる方法を知ろう。